RIZIN.22_山本アーセンのことばかりになった話

(LOSE)山本アーセン vs. 加藤ケンジ(WIN)
1R 3分32秒 KO(スタンドパンチ)

最初、試合始まった瞬間、アーセンの動きキレッキレ!
おお、仕上がってるな、と思ってましたが、そこから加藤選手にやや一方的にやられていきました。

試合後のインタビューによると、最初の一発、二発くらった段階から記憶がなくなってたとか。

しかし、試合後のインタビューが泣けた。


RIZINだけ出ているというのはアレなので、日本に残って日本の大会に出て経験値を積んでいこうかなと思っていて。それもさっきマネージャーと話して。RIZINだけ出るのは贅沢ですけれど、今はそれじゃないなって心から思っている。グアムに戻るのではなくKRAZY BEEでしっかりやっていって、日本で経験値を積んでRIZINに出られる選手になってからトップを目指そうと。RIZINだけっていうのは考えが甘かったですね。RIZINだけ出て頂点を目指すというのは。そんな甘いところじゃないし。どこの団体が俺のことを受け入れてくれるか分からないけれど、これからしっかり経験値を積んで頑張っていきたいと思いました

こんなクソみたいな選手だけれど受け取ってくれる団体さんがいればそこでやらせていただきたい。常に試合をする環境にいないとだめだなって思いました。言い訳にしか過ぎないですけれど、自分は14カ月ぶりの試合、相手はその間しっかり試合しているし、自信もつけていると思うから、自分に自信を付けるために自分を引き取ってくれるところがあればやらせていただきたい。

 正直言うと、前から思っていたんです。RIZINだけ出るのは贅沢すぎるし、望んでないというか。間をしっかり空けたくないんですよ。レスリングの時もそうだったんですが、大会が毎週あって何回もやって経験値を積んでやるのが当たり前なんですけれども、今は完全にRIZINだけ。凄いありがたいし光栄なことだけれど、間を空けたくないなって思っていた。試合が終わって、やっぱり空けちゃだめだなって。作戦通りの動きもしてなかったし、サウスポーのままやってくる対策もやっていたんですけれど、そこで足も止まったし。本当に経験値だと思います。何試合もやっていきたいですね

 1週間に1回はさすがにキツいですけれど、1カ月に2~3回くらいの気持ちでいるので、いつオファーが来ても受け入れたいし、とにかく間を空けたくないです」

アーセンがデビュー当時からRIZINに出てたのは、TV局側の意向があったんでしょう。ここらへんが、フジテレビのセンスが圧倒的に下がってるのを表してると思いますが、山本家という枠組みを作って、わかりやすい物語というのを狙ってたんでしょう。

私が一時期RIZINに興味持てなかったのも、こういう無理やりのストーリーを絡めたがる点です。クロングレイシーをやたらと引っ張り出そうとしてきたりとか。

アーセンはKIDと同じスター選手としての立ち位置を期待されてたんでしょう。K-1MAXに出たりとか、Herosに出てきた頃のKIDのイメージです。アーセンをどうこう言う気はない。どんな事情があるにせよ、彼が戦ったのは一流の選手ですし、そのリングで対峙しようとする勇気は並々ならぬものがあるわけです。

ただし、上記に書いたKIDはキャリアとして、修斗で戦績を重ねた後の話です。アマチュア修斗にも出てたはずですし、コンデンダーズとかのグラップリングの大会でも観た覚えがあります。

そういう、レベルに応じた選手同士の切磋琢磨があったうえで、大舞台に上がったわけですから。じゃあ、アーセンが、RIZINのオファーを蹴ってればよかったんかい、となるとそれは違うわけで。Herosで宮田和幸選手が出た経緯にも似てますが、宮田選手もやはり最初は敗戦が続いてましたから。


まぁ、そういう風に、大舞台にだけ登場させるのはいかがなものかと思って居ったんですが、やはり本人も同じように思っていたということですね。その上で、RIZINの舞台に出れる事への感謝のようなものを語っていて・・・。

だめです、おっさんなりました。

こういう若者が謙虚な姿勢で、上に上がろうとしていく姿・・・。
涙出ますよ。