RIZIN.23「朝倉海 vs扇久保博正」
(WIN)朝倉海 vs. 扇久保博正(LOSE)
1R 4分31秒 TKO(レフェリーストップ:グラウンドキック)
朝倉兄弟は、MMAにおける打撃というものの、正解に限りなく近づいてるんじゃないでしょうか。他の日本人選手に対して、この兄弟の打撃だけが、”別物”と感じます。
恐らく、グラウンド勝負だと、朝倉兄弟に勝てる選手というのは、日本国内に何人もいるでしょう。というか、ほとんどのMMA選手が”グラップリング”勝負では負けないでしょう。
同じように、キックルールだったり、ボクシングルールだったり、それこそ、日本拳法だろうが、伝統空手だろうが、朝倉兄弟に勝てる選手というのはなんぼでもいます。
しかし、MMAにおける打撃勝負になった場合、朝倉兄弟が最上位です。
それより上にいる選手・・・となると、パッと浮かぶ選手がいません。
んんんん、一人浮かぶならば、五味選手ですかね。
他が浮かばない。
試合後のコメントで、
「扇久保選手のアゴがあがるクセがあるので、アッパーを狙った」
というようなこと言ってましたが、この分析力!!
そして、MMAの選手でアッパーを打てる選手って、ビックリするくらい少ないんです。打てるというのは、打ち方を知らないのではなく、試合中での使い方を知らない。まともにつかってるのは、ミルコくらいですから(UFCの選手は全然知りません)。
思うに、日本のMMAのジムで打撃を教わると、90年代初期の総合格闘技理論に基づいた打撃を教わる事になるんではないでしょうか。まぁ、実際の所はわからないですが、グローブをつけた、打撃技術というか・・・。自由がない、というか。
対して、朝倉兄弟や、萩原選手のような、実戦的な打撃を使ってきた選手というのは、もしかしたらジムの中では対して強くない可能性もある。
でも、MMAの試合では結果を出す。
打撃理論ということでいうと、ボクシングやキックボクシングの、
1、グローブ打撃
と、
日本拳法、伝統空手の、
2、道着系打撃
の2種類があると思ってます。
しかし、2の道着系打撃の日本トップである、中村優作選手は、当てるのは確かに上手い。けども、ぶんぶん振り回す1のグローブ系打撃の選手にわりとやられてます。今回の竿元選手との対戦もまさにそれです。
じゃあ、かといって、1のグローブ打撃というのが、本当にMMAで有効かといえばそうでもない。
この二つの中間を教えてるのが、日本の総合格闘技のジムな気はするんですが、どうにもどっちつかずの、小さくまとまった打撃に終始してるような気もします。
一昔前、日本の総合格闘技においてチーム吉鷹という、関西の1チームが一世を風靡風靡しましたが、その打撃理論はもっと大きくうごくようなものだったように思います(吉鷹先生のDVDも当時は全部見たはずですが、いかんせん時が経ちすぎました。あと、自分の理解力の問題もデカい)。
話がまとまらなくなってきました。
ここから先は、また何かの機会に。