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SEOを守るためのドメイン変更戦略

くふうAIスタジオの地域サービス開発部に所属しているzanakaです。

私たち地域サービス開発部では、くふうロコの開発を行っています。
くふうロコは、「地元での生活をもっと豊かに、便利に、楽しく」をテーマに地域のグルメ・おでかけ・ニュース・イベント・子育てなど暮らしに役立つ情報を毎日配信する情報メディアです。

そんなくふうロコですが、今年6月にサイトのドメインを変更しました。
本記事では、くふうロコにおけるドメイン変更の影響を最小限に抑えるための戦略と手順について紹介します。
それでは、見ていきましょう!


ドメイン変更に至った経緯

大前提として、ドメイン変更はSEOやユーザー体験に大きな影響を与えるため、慎重に行う必要があります。
では、なぜそのリスクを背負ってでも変更する必要があったのでしょうか?

くふうカンパニーグループでは、「くふう」ブランドへ統一を図っています。
サービスのブランド認知度を高め、一貫性を持たせる取り組みの一つとしてドメインを共通化する動きが進んでいます。
「kufu.jp」というドメインに集約することで、くふうグループの一員であることを明確に示すことが目的でした。

このブランド統一のミッションを円滑に実現するため、影響を最小限に抑えるドメイン変更戦略が必要になるのです。

さあ、何から始めよう?

私自身、ドメイン変更は初めての経験でした。
リダイレクト設定をすることは頭に浮かぶものの、具体的な手順やポイントがわからず、不安を感じていました。
冒頭にも述べた通り、ドメイン変更には様々なリスクが伴うため、事前に慎重な準備が必要とされます。

まずは、グループ内で過去にドメイン変更を行ったことがあるメンバーにヒアリングするところから始めました。
そこからくふうロコにおけるドメイン変更の影響範囲の調査を行い、計画を立てました。

CORS設定の確認する

はじめに思い浮かんだ影響箇所は、CORSの設定です。
くふうロコは、APIサーバーが別で運用されており、2つのオリジン間で通信を行っているためCORS設定を行う必要がありました。
S3なども含め、全ての外部サービスに対して新ドメインを許可する設定を忘れずに行いましょう。

サイトマップの追加に向けた準備を進める

2つ目の影響箇所は、サイトマップです。
Google Search Consoleに登録しているサイトマップを新ドメインに変更する必要がありました。サイトマップの更新は、Googleに新しいドメインのサイトを通知するために重要です。
後述しますが、ドメイン変更後に新しいドメインでサイトマップを更新するので、事前に準備しておく必要があります。

新ドメインへの接続作業を行う

最後に行うべき重要な作業は、旧ドメインから新ドメインへのリダイレクト設定です。くふうロコはVercelにデプロイされているため、loco.kufu.jpのDNS設定をVercelに向ける対応を行いました。

Vercelと接続することで、新ドメインでのサイト公開が可能になります。しかし、リダイレクト先のページが正しく動作していないと意味がありません。事前に、新しいドメインでページが正常に表示されるか確認しておきましょう。

Vercelでのドメイン追加

接続後はサイトが見れる状態になるので、すべてのページをスプレッドシートにリンクとしてまとめ、動作確認を行いました。全てのパスが新ドメインで正常に表示されるかを確認することが重要です。リダイレクトを行う1時間前には、確認を済ませておくと良いでしょう。

いざ、新しいドメインへ

新ドメインにリダイレクトする

準備が整ったら、いよいよ新ドメインへのリダイレクト設定を行います。
Vercelから、リダイレクト先を新しいドメインに向けます。ステータスコードは、307として設定しました。

リダイレクト設定(307)

リダイレクトをテストする

次に、旧ドメインでアクセスした場合に新ドメインにリダイレクトされるか、テストを行いました。
当日はポチポチと検証ができるよう、リダイレクトされるページすべてを事前にリストアップしておくとスムーズです。

検索エンジンへ通知する

リダイレクトされることを確かめた後は、サイトが新しいドメインに移転したことをGoogleに通知する必要があります。アドレス変更ツールを使用して、新しいドメインへの移転の通知を行いました。

Google Search Consoleより、変更前のサイトドメインを選択し、設定画面にある「アドレス変更」から行うことができます。
変更後の新ドメインプロパティを選択すると、TXTレコードが発行されるので、DNSの設定を行います。

ドメイン所有権の確認

ここまでは順調でしたが、Route53上でTXTレコードとCNAMEレコードの共存ができなかったので、CNAMEによる追加を行いました。
上記画像は、TXTレコードによる所有権の確認画面になっていますが、手順①の「TXT(推奨)」部分をクリックすると、CNAMEが選択できます。

新しいサイトマップを追加する

ドメイン所有権の確認が完了したら、新ドメインプロパティでのサイトマップの追加を行いました。

モニタリングと事後対応

トラフィックを監視する

ドメイン変更の影響を早期に検知、対応するために、トラフィックの監視を行いました。

リダイレクトのステータスコードを301に変更する

307リダイレクトは一時的なリダイレクトであり、SEOに悪影響を及ぼす可能性があるため、恒久的な301リダイレクトに変更する必要があります。 この設定は変更後のモニタリングで問題ないことを確認した後に、当日中に行いました。

ページのインデックス登録状況を確認する

サイトマップを送信した後は、インデックスの登録状況を確認しました。 結果に問題がなければ、新しいドメインでのインデックス登録が進みます。 エラーがでた場合は、内容を確認し、修正後に再度検証を開始しましょう。

SEOを守るためのポイント

繰り返しになりますが、ドメイン変更はSEOに大きな影響を与える可能性があります。そのため、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。以下に、注意点をまとめました。

  • 影響範囲を把握し、計画を立てる

    • ドメイン変更の影響範囲を事前に把握し、しっかりと計画を立てましょう。

  • 新ドメインでの表示を確認する

    • リダイレクト設定を行う前に、新しいドメインでページが表示されることを確認しましょう。

    • canonicalの設定なども忘れずに行いましょう。

  • リダイレクト設定を行い、テストをする

    • 旧ドメインでのアクセスが、新ドメインにリダイレクトされるかテストを行いましょう。

  • Googleにドメイン変更を通知する

    • アドレス変更ツールを使って変更を行うと良いでしょう。

    • Googleが出す公式ドキュメントには必ずを目を通しましょう。

  • ドメイン変更後のモニタリングを行う

    • エラーがあれば早期に対応できるよう、トラフィックを監視しましょう。

以上、私たちが行ったドメイン変更戦略でした。参考にしていただければ幸いです。

くふうAIスタジオでは、採用活動を行っています

当社は「AX で 暮らしに ひらめきを」をビジョンに、2023年7月に設立されました。
(AX=AI eXperience(UI/UX における AI/AX)とAI Transformation(DX におけるAX)の意味を持つ当社が唱えた造語) くふうカンパニーグループのサービスの企画開発運用を主な事業とし、非エンジニアさえも当たり前にAIを使いこなせるよう、積極的なAI利活用を推進しています。(サービスの一例:累計DL数1,000万以上の家計簿アプリ「Zaim」、月間利用者数1,600万人のチラシアプリ「トクバイ」等) AXを活用した未来を一緒に作っていく仲間を募集中です。
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