若くて無知で暇な大学生だった私が男に執着を持つことは簡単だった。
音信不通になってから暫く経ったか経っていない頃、私は彼のフルネームで何度か検索をかけた。
とある夜中にもう一度検索をかけ、LinkedInで彼の名前を見つけた。
LinkedInの登録者ではなかったのでプロフィールが十分に見れなかった気がする。
ただ、Facebookのリンクが貼ってあり、私はそこをクリックした。
そう、よくある話。
トップページはでかでかと彼が動物園で子供を抱いて幸せそうに笑った写真が設定されていた。
間違いなく彼だった。
簡単に奥さんのアカウントも見つけた。奥さんのアカウントは子供の写真をたくさん投稿していて、それらの投稿に彼のアカウントがメンションされていた。
青ざめてしまった。そして泣いた。泣きながらその場で近い友達に電話をかけた。
友達にどう励まされたか覚えていない。
こんなことあるんだ?自分がこんなことに巻き込まれるなんて考えたこともなかった。ただ、私は打ちのめされた。