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Asarum caulescens ring with Diamond

骨折した左手薬指の節が太くなって、とご相談のお客さま。結婚指環も入らなくなってしまたと。結婚して10年も経っているので、この際、奥さまの分だけ新調することになりました。もとの指環は大事にそのまま右手につけることにして、両方楽しめるように。

毎日ずっとつけるのでシンプルに、でも、せっかくなのでダイヤを入れて特別感をだして。さらに、内側にフタバアオイのイラストを入れることに。京都で暮らしていたとき、結婚式を挙げた下鴨神社のご神紋がフタバアオイで、娘さんの名前の由来にもなったのだそう。思い入れのある植物をひっそりとお守りのように忍ばせる指環となりました。

フタバアオイの葵は古く「あふひ」と書き、「逢う」と神様のお力を示す言葉「ひ」とを合わせて、「おおきな力とめぐりあう」「神様と逢うこと」という意味が込められているそうです。神と人を結ぶ植物として、古来より大切に守られ、下鴨と上賀茂の両神社の祭儀である「葵祭」(賀茂祭)でも葵の葉を飾り、身につけます。安泰と安寧を祈り、おおきな力がご縁と引き合わせてくれると願って。

ちょうど娘さんの七五三詣に間に合い、あたらしい指環をつけて迎える晴れの舞台。あっというまの子供の成長にうるうるしながら、ご夫婦の歩みも振りかえりつつ。これからも素晴らしいご縁に導かれ、ご家族の愛おしい時間が、千歳と続きますように。

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