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なんで模様作家なのか?

私がお仕事をする上で名乗る模様作家という肩書きについて綴りますね。はじめましての方と名刺交換させていただくと皆さん「模様作家って???」と興味津々で聞いて下さるので、ここに綴ります。

はじめに、私は日常の何気ないモノや感情からインスピレーションを受けポップな色や模様のオリジナルプリント生地を作っています。模様はすべてオリジナルですが、布にプリントするのは専門業者に依頼しています。出来上がった布で1点モノにこだわりバッグやインテリア雑貨を自分で制作、個展で販売しています。

・そもそも肩書きは、なんでもいいのか?

肩書きとは … 名刺などで氏名の右上に書かれる職名・地位など。人の社会的地位や身分を示す職業・役職名など。

世の中には、色々な職業の方がいらっしゃいます。現在は時代の流れとともに大きく変化しています。特にユーチューバーという肩書きの出現にはビックリしましたが、とてもわかり易くて良いと思いました。

私の場合、11年前にこのお仕事を始めたとき「デザイナー」と名乗っていました。しかし、出会う方にはファッションのデザイナー?それともインテリアデザイナー?などと、デザインが付く職種を謎解きのようにあげられてお互いに困った事がしばしばありました。

私のお仕事を知ってもらう上で、デザイナーという肩書きはあっていなかったんです。

そもそも肩書きとは、どんな事をしているのか?パッと見てパッと聞いて分かってもう必要があるので、なんでもいいわけなんです。


・テキスタイルデザイナーではない理由


そこで、いろいろな職業を調べて「テキスタイルデザイナー」という肩書きを見つけました。

① テキスタイルデザイナーとは、服飾またはインテリア(乗物の内装を含む)用途のテキスタイル=ファブリック(布地・織物)をデザインするデザイナーのこと。

② 染織全般においての専門家とされ、染織家とも呼ばれる。糸選び、配色、図柄、加工方法、質感等、加工前の素材布において「織り」と「染め」の幅広い範囲に及ぶ意匠を行う。繊維の撚り方や、組織そのものを選んだり作ったりする場合もあり、川上に近くなるほど、そういった内容の仕事がメインとなる。

私の場合、独学で模様をデザインして布にプリントしてもらえる専門業者に依頼して布を制作しているので、テキスタイルデザイナーと名乗るのは、ちょっと違うんです。

個展やお仕事で出会う方にも、「自分の工房でプリントされたの?」「勉強はどこの大学で?」「生地から織っていらっしゃるの?」などなど、誤解を受けやすい事が多く私としても恐れ多くてテキスタイルデザイナーと名乗れないと言うのが本音です。

・私の仕事ってなに?

じゃぁ、私の仕事をパッと見て聞いて分かってもらうには、どうすればいいんだろ?考えた末に閃いたのが、模様を創っているから「模様作家」!!これなら誤解されずわかり易い!でした。

実は英語で模様はパタ−ンなので「パターンデザイナー」でも良かったのですが、アパレルのお仕事の中にパタンナー(型紙を作る職種)があるので、誤解を受けやすいと考え辞めました。

・模様作家と名乗るようになって良かったのか?

答えは「YES」です。聞き慣れない肩書きに興味津々でお話を聞いてもらえるようになり、何より覚えてもらいやすい。誤解を生まない。そして怪しまれない(笑)模様の事がいつも頭の中にあって、寝ても覚めてもという毎日です。昨年制作したデザイン集の帯にも「模様に恋した作家の頭の中」と綴っています。


最後に、同じようにフリーランスでお仕事をしていて今ある職業の肩書きにあてはまらない…どうしたらいいんだろ?と悩んでいる方がいたら、ぜひ自分にピッタリな肩書きを考えるコトをオススメします。





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