モヤモヤしましょう

個々人に最適らしく見える「答え」が、たくさん来る時代になった。

情報過多だから、「選ぶ」のが大事と言われている。

だけど、本当は簡単だ。

「これに賭けてみる」と決断してしまえばいいのだ。

決めて、ただひたすら行動する。

とても、シンプルなことだ。

でも、僕は「行動だけをする」が正しいとは思わない。

「考えてもどうせわからないから、考えずに行動しよう」というスタンスは、やっぱり違う。

始めるのは直感がいい

とにかく始めてみることには、賛成だ。

何も情報がないなかで、考え抜けって言ったって、無理だから。

新しいことを始めるとき、僕は直感に従う。

「これはおもしろそうだ」というやつだ。

直感は、自分の経験から導き出されるわけだから、あながち間違ってもいない。

テキトーだと思っても、テキトーじゃないものだ。

始めたら考える

始まってからは、ひたすら考える。

僕は株式投資をやっているが、まさにそうしている。

「株は経験が大事だから、とにかく実践あるのみだ」というのは、半分事実だが、半分嘘だ。

答えの出ない問いを、考え続けながら実践することで、上達する

というのが真実だ。

株式投資で、振り返りノートが必須なのはそのため。

そうやって、目には見えにくいけれども実は成長をしていく。

モヤモヤしないと問いは立たない

例えば、「自分に最適な損切りルールはどんなものか」のような問いが立つ。

実際の投資を通じて、僕は損切りルールについて日々考え、知識を更新していく。

更新した知識を、また使って、振り返って、抽象化して、また試す。

それが、経験によるまなびだ。

では、そもそもこの問いは、どこから来たのだろうか。

発端は、「損切りができないなあ。どうしたらいいんだろう」というモヤモヤだ。

もしモヤモヤしなかったら、損切りなんて、別にどうでもいいだろう。

答えは出ない

上で「答えの出ない問い」と書いた。

これは、「答えが絶対に出ない問い」のことではない。

正確にいえば、「答えが出ないかもしれない問い」だ。

もっというと、「正解がないかもしれない問い」。

こういう問いを前にしたとき、多くの人がとってしまうのが、「考えても答えなんて出ないんだから、考えるのをやめて行動をしよう」というスタンスだ。

ここに、まなぶ人とまなばない人の差が出る。

考えることから逃げずに問いに向き合い、経験によって少しずつ知識を更新する力を、「まなび力」と言う。

モヤモヤしないことを「スピード感」と呼んでいないか

今は、変化が早い時代だ。

僕たちは、やりようによっては、モヤモヤする機会を限りなくゼロにできる。

「決断」によって。

「これにしよう」「これに賭けよう」と決めてしまえば、それ以上考えなくてもあとは行動するだけでよくなる。

もしかしたら、明日1日だけのことを考えれば、そのほうが結果が出るかもしれない。

そう、明日だけなら。

それは、テスト前日の丸暗記に似ている。

点数はとれる。だが、それだけだ。

モヤモヤを排除することで、スピード感はあるかもしれない。

でも、まなびはないから本当の成長もない。

まなぶことで成長してみたくないか

幸せなことに、寿命がどんどんのびる現代社会。

僕たちには、もしかしたら想像以上に時間があるかもしれない。

(もちろん、明日のことすらわからないのだが)

そんな時代だからこそ、僕はあなたに、「モヤモヤしよう」と提案したい。

これからの僕たちに必要なのは、「いかにモヤモヤするか」だ。それがないと、「ある日気づく」機会すらない。

たしかに、何も考えない方が楽かもしれない。

今の結果は、出るかもしれない。

でも、年をとってから「この先どうしよう」と悩むくらいなら、今考え抜いたほうがいい。

そしてどうせなら、多くの人が「やりたくない」と思っている「まなぶ」ことすら、楽しくやってみよう。

僕は、そんなことを考えて101年倶楽部のみんなと関わっていこうと思う。

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