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「魔の6月」を乗り越えよう

はじめに


教育サークル「まほろば」のマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
メンバーのこざと申します。唯一の中学校教員です。
そして中学国語×生徒指導主事×国語科の視点から記事を書いていきたいと思います。

このマガジンでは6人のメンバーが合計7000枚以上の学級通信を発行している教育サークル「まほろば」のメンバーが、学級通信について記事をまとめています。
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習慣化から見る「魔の6月」

教育機関において6月は「魔の6月」と呼ばれます。

・4、5月の緊張感が悪い意味で解けていき、問題行動が表出してくる。
・4、5月に自分を変えようと頑張ったが、続けられず諦めてしまう。
・行事を乗り越えたが、打ち上げ花火のように行事が頂点となり、気持ちが落ちてしまう。

様々な要因が重なり、「魔の6月」と思ってしまうのです。
そうなると教師の視点は「問題行動」を抑えることにばかり目がいきます。
これは当然のことです。
生徒やクラスを思っているからこそ、そこに目がいくのです。
教室には注意や指導が増え、思い空気が漂います。

実はこの「できない」ことが生まれていくことは「習慣化」の視点から見ると当たり前のことなのです。
習慣化のマジックナンバーがあります。

「3」=「3日」「3週間」「3ヶ月」です。
3日でやる気が起こり、3週間で習慣として定着が始まり、3ヶ月できれば習慣化できるのです。

学校での「3日」とは黄金の三日間です。
ここでやる気が頂点となり、みんな頑張ります。
宿題の提出率も当番活動への取り組みなどもとても良好な状態です。

しかし、3週間続けるとなると話は別です。
学校の3週間とは、4月を乗り越え、5月に入った時期です。
5月に「良き週間」を身につけられなかった生徒たちが
「6月」に目についてしまうのです。
「できている」生徒との差がどうしても気になってしまいます。
「習慣化」という視点で言っても「魔の6月」になる要因があるのです。
だからこそ少しだけ心に余裕をもって、その「できない」に向き合いましょう。

「魔の6月」こそ「できている」に目を向けよう

だからこそ、「魔の6月」には「習慣化」が「できている」生徒に目を向けて彼らを価値づけていきましょう。

特に習慣化ができている中でも、目を向けてほしい生徒がいます。
ここがポイントです。

それは「責任感は高いけれど、積極性の低い生徒」です。
5、6月の学級を見てみるとこのような割合のクラスが多いと思っています。

この「責任感が高く、真面目に頑張っているけれど、関係性や心理的安全性が確保できておらずまだ積極性を表出できていない生徒たち」への声かけや称賛を通して、積極性を引き出し、「責任感があって、積極的」な生徒の割合を増やしていくことが大切です。

上の割合を増やしていくことで、「気になる子」も変わりたいと思える安心感のある教室を作っていくのです。

実際の通信を元に紹介します。いずれも6月に出した通信です。
①生活ノートから

生活ノートに書かれた前向きな言葉、一人一人の頑張りに目を向けて価値付けます。

②道徳の授業振り返りから

道徳の振り返りも自分事化して書かれたことや、前向きな気持ちを共有していきます。

「責任感は高いけれど、積極性の低い」生徒たちの良さを取り上げるポイントがあります。
それは「書く」です。
今回紹介する通信はいずれも生徒の提出物から「できている」を見つけたものです。「振り返り」「生活ノート」さらには菊池省三先生の「成長ノート」など、責任感の高い生徒は前向きな言葉をたくさん書いてきます。それが行動に表れるための積極性を引き出すために、その言葉を取り上げ、たくさん価値づけ、認めてあげることで、積極的な行動を促していきます。

学級通信のいいところは、とにかくプラスの価値づけがしやすいことです。
日中は忙しくて、丁寧にほめて価値づけることが難しいことがあります。そんな時は一息ついて、クラスのマイナスではなく、プラス、つまり「できている」ことに目を向けてみましょう。

最後に+告知

お読みいただきありがとうございました。
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告知となりますが、学級通信セミナーを毎月開催していく予定です。
6月のセミナーも大盛会となりました。
次回は7月6日(土)となります。
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