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【速報】2020年グラミー賞主要部門ノミネートと感想

いよいよ、ノミネートの発表です。発表とほぼ同時に書いています。

主要部門の前にジャンル別の発表がありましたが、Best Pop Solo PerformanceがBillie Eillish, Taylor Swift, Lizzo, Ariana Grande, そしてBeyonceによるLion Kingのエンドタイトル(!)と、全員が女性でした。今年の音楽シーンは女性が本当に強かったです。

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Album of the Year
Billie Eillish 'When We All Fall Asleep, Where Do We Go?'
Bon Iver 'I, I'
Lana Del Rey 'Norman Fucking Rockwell'
H.E.R. 'I Used to Know Her'
Vampire Weekend 'Father of the Bride'
Lil Nas X '7'
Lizzo 'Cuz I Love You'
Ariana Grande 'thank u, next'

盤石と予想していたBillie Eillish, Lana Del Rey, Ariana Grande, そしてLizzoの4人の女性は確実に入ってきました。そして、Vampire Weekend!!僕の今年一番好きなアルバムだったので、本当に嬉しいです。また、オルタナティブからは、これも批評の極めて高かったBon Iverが入りました!

昨年5部門にノミネートされた女性R&BシンガーのH.E.R.が今年もこれほど厚遇されるとは予想外でした。確かにグラミー好みだよなあ。今度アルバム聞いてみます。

Lil Nas Xは、'Old Town Road'の特大ヒットがあったものの、アルバム(というかEP)でグラミーの最優秀アルバムに入ってしまうのは残念でした。評価もそれほど良くなかったですし。同じカントリー部門からTaylor Swiftと入れ替えたのではないか…と個人的には思います。音楽的には圧倒的にテイラーの方が上だと思うのですが。

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Best New Artist
Black Pumas
Billie Eillish
Lil Nas X
Lizzo
Maggie Rogers
Rosalia
Tank and the Bangas
Yola

Billie Eillish, Lil Nas Xは盤石で、僕の予想した中ではMaggie Rogersが当たりました!あと、Lizzoはアルバム数的にこの部門に入らないと思ってたんですが(これまで3枚のアルバムをリリース)、勘違いだったんでしょうか。

Black Pumas, Yolaはいずれもソウルシンガーで、Tank and the Bangasはニューオーリンズのパンクロックバンドだそうです。Rosaliaはスペイン人の女性歌手で、スペイン語圏では非常に人気が高く、J BalvinやOzunaとも共演しています。今年のLatin Grammy Awardの最優秀アルバムも獲ったということです。

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Song of the Year
Lady Gaga 'Always Remember Us This Way'
Billie Eillish 'bad guy'
Tanya Tucker 'Bring My Flowers Now'
H.E.R. 'Hard Place'
Taylor Swift 'Lover'
Lana Del Rey 'Norman Fucking Rockwell'
Lewis Capaldi 'Someone You Loved'
Lizzo 'Truth Hurts'

Record of the Year
Bon Iver 'Hey Ma'
Billie Eillish 'bad guy'
Ariana Grande '7 Rings'
H.E.R. 'Hard Place'
Khalid 'Talk'
Lil Nas X 'Old Town Road feat.Billy Ray Cyrus'
Post Malone 'Sunflower feat.Swae Lee'
Lizzo 'Truth Hurts'

はっきり言いますが、曲の部門はこれまでにないほど面白いです。僕も発表の間じゅう興奮し通しでした!

まず、Song of the Yearの8曲のうち、7曲が女性!2年前の授賞式で「女性はステップアップすべきだ」と失言して猛反発を受けたこともありますので、これは狙いましたね。また、昨年までほぼ形骸化していたSong of the Year とRecord of the Yearの違いが明確になり、被っている曲はわずか3曲しかありません(昨年は6曲)。しかも、全米で流行った曲の寄せ集めみたいな年が続いた反動か、チャートに関係なく、音楽的水準の高い楽曲が選ばれています。

個別にみると、ある程度予想されていたBillie Eillish, Lizzo(リリース日は問題ないの?)、Ariana Grande, Lil Nas Xはおいといて、まさかのA Star Is BornサウンドトラックからLady Gaga 'Always Remember Us This Way'!これは映画の中でも非常に大事な役割を持つ佳曲ですが、主題歌の'Shallow'やエンドロールの'I'll Never Love Again'に比べてやや地味でマニアックですし、まさかこういう形で表舞台に出るとは予想もしませんでした。

Taylor Swiftのアルバムからは'Lover'!先行シングルの'ME'や'You Need To Calm Down'でないところがミソですね。そしてなんと、Bon IverLana Del Reyの傑作アルバムから1曲ずつ!いずれもアルバムでは極めて高い評価を受けていてノミネートが予想されていましたが、まさかこの部門で出てくるとは。

Tanya Tuckerは、御年60歳になる女性カントリーシンガーですが、特にセールスが良かったとかいうことではなく、なぜ?と訝って調べてみたところ、ソングライターが昨年おなじみのBrandi Carlile!なるほどね。

それ以外では、Lewis Capaldi, Khalidがしっかり入っていたのは嬉しい。H.E.R.は相変わらず好かれてますね。Post Maloneは何かの曲で入ってくるだろうと思っていたら、スパイダーマンの'Sunflower'でした。これはこれでよいと思います。

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全体として、人気曲に頼り切らず本当の意味で良い音楽を取り込もうとする姿勢に非常に好感が持てました。女性の躍進を含めてかなりの改革があったのでしょう。個人的に中だるみが気になっていたグラミー賞ですが、これなら今後も楽しめそうです。

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