20080116 訓読み(2)
漢字の訓読みで最も長いのは、「ほねとかわとがはなれるおと」とか「あるきかたがただしくない」$${^{*1}}$$である。訓読みとは、漢字をその意味を基にして日本語で読むことなので、その漢字の意味を表しているのか、読みそのものを表しているのか少々区別が付かないところがある$${^{*2}}$$。常用漢字では読み方において『音』と『訓』が明確に定義されている$${^{*3}}$$が、それ以外の漢字には特にその取り決めはない。『音』の方は中国の文献が基になっているはずだから、問題はないと思われるが、『訓』の方は漢和辞典の編集者の考え方に依って、意味だけを表すのか読み方でもあるのかが変化する$${^{*4}}$$。
「蔘」という漢字は音では「シン」と読む。訓は『新漢字必携』等によると「ちょうせんにんじん」となるらしい。手許の漢和辞典では、漢字の意味として「ちょうせんにんじん」とある。
『訓』は日本語即ち大和言葉の読みだから「ちょうせんにんじん」が『訓』というのはおかしいのではないか。「ちょうせん」も「にんじん」も漢語である。いくら何でもこれを訓読みというのは無理がある。
*1 20040418 政関白
*2 「長訓読み」に関する注意
*3 常用漢字表(学年配当・総画数付き)
*4 20040513 訓読み
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