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20090611 ヨツコブツノゼミ

 先日、ふとテレビジョンを見ていたら、変わった昆虫を紹介していた。「ヨツコブツノゼミ」と名付けられたツノゼミ$${^{*1}}$$の仲間である。このツノゼミには正面から見ると角に四つのこぶが付いている様に見える$${^{*2}}$$。横から見れば、こんな風$${^{*3}}$$に体に不釣り合いな角が前胸背板$${^{*4}}$$から生えている。このツノゼミだけではなくツノゼミにはいろんな角を生やしているものがいる$${^{*5}}$$。

 番組では「何の為にこのような大きくて風変わりな角が生えているのか解っていないのです」と言っていた。確かにどういう時に使うのか想像がつかない。とは言ってもその生物が、どうして今の形をしているのかなんてヨツコブツノゼミに限らず、誰にもその理由など解らないはずだ。「解っている」と言うのは人間が勝手にそう解釈しているだけで、その生き物本人から聞き出せる訳でもない。また例え相手がしゃべれても解らない。ヒトの手の指はその機能からすれば三本で十分$${^{*6}}$$なのに「何故五本あるのか」と誰に聞いても答えてくれない。

 人間が勝手に解釈しているだけで本当のことは解らないのに、その形になっているのはその目的の為だと思い込んでしまうのは実に愚かしいことだが、色々と想像するのは楽しいことである。「ヨツコブツノゼミ」のこぶは何の為についているのか。

 動植物界の覇者である人間に珍しがられて保護してもらうためか。

*1 ツノゼミ(つのぜみ)とは? 意味や使い方 - コトバンク
*2 ヨツコブツノゼミの顔(ブラジル 1992年)
*3 ヨツコブツノゼミの一種 Bocydium sp.
*4 Insect Morphology THORAX
*5 日本のウンカ・ヨコバイ類 南アメリカのツノゼミ
*6 超高速ロボットハンドを開発(基礎研究最前線)

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