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20060720 コンゴツメガエル
水族館$${^{*1}}$$に行ったら面白い蛙が展示してあった。一生水の中で暮らす蛙$${^{*2}}$$である。コンゴツメガエル$${^{*3}}$$と言う。蛙ならば水の中で暮らして当たり前じゃないか、と思ったが、この蛙は四六時中水の中にいる$${^{*4}}$$らしい。餌も水中で見つけて食べる。
この蛙の解説に「めんどうな宿命?」とあった。蛙の仲間は、オタマジャクシの頃は鰓呼吸だが、蛙になると肺呼吸になる。このコンゴツメガエルは一生水中で過ごすが、蛙になってしまえば肺呼吸をするようになる。従って水中では息ができないので、息が苦しくなれば面倒でも時々水面に上がって息をしなければならない。これを「めんどうな宿命を背負っている」と水族館は説明している。
コンゴツメガエルにとっては水中で暮らすことも息継ぎのこともどうでもいいのだが、水族館の説明としてそれを勝手に「めんどうな宿命」と言うのは何か変である。息継ぎをするのが我々人間からするとそんなに面倒に見えるだろうか。
この蛙のみが水中で暮らしていて息継ぎをしなければならないなら、そう見えるかも知れない。しかし日常的に息継ぎをする動物は、鯨やイルカ、亀などの水棲の爬虫類、水棲昆虫などいくらでも我々は知っている。大した手間ではないような気がする。手間云々抜きにして、これは人間中心的な表現$${^{*5}}$$そのものである。動物園や水族館の目的は、やはり珍しい生物を観て楽しむことだから仕方がないだろう。
そう思いながら水槽を覗き込んでいると、楽しそうに泳いでいる$${^{*6}}$$。飼ってみたくなった。やはり水族館は、自然や地球は人間だけのものではないと言うようなことを知らしめるところではなく、見せ物小屋であることを実感した。
*1 蒲郡市竹島水族館
*2 frog01.jpg
*3 コンゴツメガエル の詳細情報 | ウーマンエキサイト
*4 コンゴツメガエル カエルの仲間 両生類図鑑-ペットペット
*5 20060628 邪悪生命体
*6 frog02.jpg