見出し画像

20020521 ニジマナイザー

 また変な言葉を見つけた。以前、「瑠璃も針も磨けば光る$${^{*1}}$$」というとんでもない諺を使った記事を掲載していた雑誌だ。

 「虹む」である。「にじむ」と読む。らしい。ここまで来るとわざとやっているとしか思えなくなる。

 その記事の内容はビデオの画像を綺麗にする回路の名前についてであった。三菱電機$${^{*2}}$$が少し前に開発したビデオ信号処理回路で「ニジマナイザー$${^{*3}}$$」というのがあったらしい。名前の付け方が余りにも格好悪いのでこの名前は消えてしまったらしい。

 ビデオの画像で細かい模様の部分の三原色が分離して虹のよう$${^{*4}}$$になる。件の記事の作者はこの現象を「虹む」と表現し、これを防止するから「ニジマナイザー」という名前になったとしている。

 「ニジマナイザー」の名前の由来は、読めば直ぐ判るように画像の色が「にじまない」からである。色がしみ出す様子をそう表現しているからであって「虹」が出ているからではない。

 色がしみ出したりすることは漢字で「滲む」と書く。「滲む」と「虹」とは関係がない。単色のインクや墨も「滲む」のである。

 ここまで書いてふと思った。「ニジマナイザー」などと言う名前を平気で付けることが出来る感覚ならば、由来を「虹マナイザー」としていても不思議ではない。そうなると件の記事の作者も間違っていないことになる。

*1 20011226 瑠璃も玻璃も
*2 三 菱 電 機
*3 New Product
*4 DV&VHSダブルビデオデッキ WV-DR9

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?