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20090810 ドライヤーの新調

 ドライヤーが壊れたので新調した$${^{*1}}$$。髪の毛を乾かすドライヤーである。色々考えた末、業務用と書いてあるドライヤー$${^{*2}}$$にした。定価は7800円と書いてあるが、通信販売で4000円弱で買った。業務用を考えたのは耐久性である。壊れたドライヤーは十五年程使えた。業務用ではなく一般家庭用である。この頃に製造された家電製品は、今の物に比べまだ壊れ難い様な気がする。最近の家電の耐久性は低くなっている$${^{*3}}$$と思う。ちょっと前に買った掃除機のホースなんかすぐ破れてしまった$${^{*4}}$$。一般家庭用はこうだが、業務用は違うだろう。業務用は使用頻度が高いので一般家庭用のように直ぐ壊れてしまっては、商売上がったりである。

 ということで買って使い始めたが、耐久性に関しては全く判らない。十年持つのか保証期間の半年より少し経ってから壊れるのか。業務用なのに保証期間が「半年」と言うのは少し解せない気もするが、まあいい。ドライヤーの意匠は気に入っている。業務用だからか味も素っ気もないが、そこがまたいい。また空気の吸い込み口のフィルターが交換できる様になっており、フィルターの予備が付いていた。こういう点が業務用なのかもしれない。

 このドライヤーに辿り着くまでに様々なドライヤーを調べた。中でも未だに「マイナスイオン」を謳っているドライヤーが沢山ある。マイナスイオン$${^{*5}}$$と言うのは何なのか曖昧模糊としているのにも関わらず、髪の毛に効果がある様な広告を出している。かっては「マイナスイオン」の電化製品が沢山発売されたが、健康に対して何ら効果もなく完全なインチキである$${^{*6}}$$ことがバレ$${^{*7}}$$て、現在ではどの大手家電製造業者も殆ど「マイナスイオン」という言葉を全面に押し出して使わなくなった。ところがそれ以外ではまだ健在なのである。今回買ったドライヤーの上位機種からは「マイナスイオン」出る様になっている。

 滝壺$${^{*8}}$$の様に水がなくても家電製品からマイナスイオンは出るものなのか。どうやってマイナスイオンを出しているのだろうか。

 マイナスイオンは幽霊$${^{*9}}$$みたいな物だから、何が出るも何もなく、出ていると主張すれば出ていることになる。幽霊だと思えば幽霊である。とは言え電化製品から出ていると製造業者が消費者に主張するためには何らかの仕組みが装備されていなければ、消費者に納得してもらえない。マイナスイオンを出せばそれだけ高く買ってもらえる。ドライヤーに呪いの記号が印刷されたシールか何か$${^{*10}}$$を貼って「ここからマイナスイオンが発生しています」と説明書や広告に書けば、マイナスイオンは出ていることになるのだが、これでは消費者は振り向いてくれない。マイナスイオン用の吹き出し口などがないと駄目である。

 調べてみるとドライヤーのマイナスイオンはオゾン臭がするらしい。と言うことはオゾン$${^{*11}}$$を発生させているようだ。オゾンは滝壺がなくても発生する。針状の電極を負極とし、それに対向させた板状の電極を正極として高電圧放電$${^{*12}}$$させると針状の電極から電子が飛び出して空気中の酸素分子に衝突する。その勢いを受けた酸素分子は他の酸素分子と反応してオゾンを形成する。電極から電子が放出するので空気中に浮遊している水分子などの集合体$${^{*13}}$$に電子が当たれば、負極性の浮遊粒子も生成する。これをマイナスイオンと主張すればマイナスイオンとなる。

 これがどのように髪の毛に作用するのかよく判らない。実験では素晴らしい効果があることになっている$${^{*14}}$$ようだ。しかし髪が乾けばいいので、安い方を買ったのであった。

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