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20051230 日本で二番目にできた鉄道
武豊線$${^{*1}}$$は新橋横浜間に次いで日本で二番目に敷設された鉄道である、と一部では信じられているらしい。私もそういった記述をインターネットで見つけて$${^{*2}}$$何ら疑いもなく信じていた。その理由は単純で、武豊線には「明治年間に建設された日本最古の現役駅舎$${^{*3}}$$がある」「明治年間に建設され今だ現役である跨線橋$${^{*4}}$$がある」からであった。いつ建設されたかを明記した資産標$${^{*5}}$$がこれらの施設にしっかりと貼り付けられている$${^{*6}}$$。当然、線路はこれらの建物と同時かそれよりも昔に敷設されたはずだ。最古の駅舎である亀崎駅は明治十九年(1886年)なので、武豊線も明治十九年かそれより古い。
新橋横浜間の鉄道$${^{*7}}$$ができたのはいつなのか全く頭にはなかったが、明治の初めであることは判っている。それに鉄道建設というのは一大事業だから雨後の竹の子のように全国で次から次に建設されるとも思えなかったので、武豊線が新橋横浜間に次ぐ二番目の鉄道であっても不思議ではない、と勝手に考えていた。
どうも違うらしい$${^{*8}}$$。明治初期には雨後の竹の子のように次々に敷設された$${^{*9}}$$。武豊線は二番目でも何でもない。
どうして「日本で二番目」という話になったのだろう。現在、武豊線は東海道本線の支線になっているが、開業は東海道本線全線開通$${^{*10}}$$よりも先駆けていた。これが勘違いの原因かもしれない。日本で一番は新橋横浜間というのは学校で習う。大阪、神戸と東京とを結ぶ東海道本線は日本で最も重要な路線$${^{*11}}$$であることも習うだろう。そんな東海道本線よりも先に武豊線ができたのだから「新橋横浜間に次いで日本で二番目」と勝手に解釈することができる。まぁ、単純にこんな具合にできあがった話であろう。
*1 20051229 日本で一番古い駅舎など(2)
*2 パワーウィング・ネット/会員ヴィレッジ
*3 亀崎駅
*4 JR半田駅跨線橋
*5 CSIH_Newsletter_4.PDF
*6 shisan002.JPG
*7 鉄道いろいろ 日本の鉄道の歴史
*8 sLtaketoyosenn
*9 History of Japanese Railway
*10 JR東日本:鉄道の歴史
*11 鉄道博物館 計画概要イメージ [歴史ゾーン] 新幹線の登場