20040824 スメルキラー(4)
ステンレスの臭い取り$${^{*1}}$$で思い出すのは、「ステンレス脱臭器$${^{*2}}$$」である。脱臭器と言っても単なるステンレスの塊$${^{*3}}$$である。ステンレスソープ$${^{*4}}$$と外観は殆ど違わない。単なる塊だから脱臭「機」ではなく脱臭「器」$${^{*5}}$$だ。
このステンレス脱臭器は水に浸して置いておくだけで部屋の臭いを取ることができるらしい。ステンレスソープでは手に取るだけでは駄目で、擦らなければならない。つまりこのステンレス脱臭器には更に強力な作用があることになる。本当にそうだろうか。
ステンレスは何故錆びないのか。鉄以外にクロムが多く含まれているから$${^{*6}}$$らしい。そもそも錆$${^{*7}}$$とは何か。鉄の酸化物$${^{*8}}$$である。鉄の錆は脆くてかさかさしているので、鉄の表面に錆ができはじめるとどんどん侵されていく。一方、ステンレスの表面にはうっすらと硬くて緻密な膜ができているために錆びてこない$${^{*9}}$$。このうっすらとした膜はクロムの酸化物$${^{*10}}$$らしい。この酸化物が錆の進行を防いでいる。
つまりステンレス脱臭器では、このクロムの酸化物と臭いの元と水とが何らかの反応をしている訳である。クロムの酸化物は錆止めになるぐらいだからそれ自体の反応は起こりにくい。反応を手助けする触媒$${^{*11}}$$として作用するだろうが、室温ではなかなか作用しにくいのではないだろうか。何れにしろ未だに原理を理解できない。
効果はどうだろう。ステンレスソープの効果は本当にありそうだが、こちらの方はどうしても納得いかない。大体、ステンレスの塊を器に入れて水を入れる$${^{*12}}$$のとステンレスの容器に水を入れる$${^{*13}}$$と何が違うのだろう。
試しにステンレスの器に水を入れて便所に半日置いてみた。全然臭いは変わらない。相変わらず臭い。ステンレス脱臭器の信奉者にはステンレスの成分が違うから等と言われそうだ。実際に試さないと駄目だが、そのために数千円を出すのは悔しい。返品可能であれば試したい。効能に自信があるなら「返品可能」でも問題はないはずである。
*1 20040823 ステンレスソープ
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