20051005 ひょうたん(7)
「ひょうたんごっこ$${^{*1}}$$」を買った。これはひょうたんの中身をどろどろに溶かす酵素$${^{*2}}$$である。通常、ひょうたんを加工する場合、中身を腐らせることによってどろどろにして抜いてしまうが、この腐らせた中身の臭いが堪らなく臭い。ところがこの「ひょうたんごっこ」という酵素を使うと臭いが全く出さずに中身をどろどろに溶かすことができるらしい。
この「ひょうたんごっこ」は特許商品がある。登録番号は「2761831」だ。早速どんな酵素が使われているのかを特許庁の特許電子図書館$${^{*3}}$$で調べた。
「セルラーゼ$${^{*4}}$$」と「ヘミセルラーゼ$${^{*5}}$$」とを使うようだ。更に「ペクチナーゼ$${^{*6}}$$」を前者二つの酵素から作った液に加えるとその濃度がある程度低くても中身を溶かす効果が得られるらしい。
何だかよく解らないが、とにかく臭いも出さずに食物組織を溶かしてしまうようだ。凄い発明である。発明したのは農業生物資源研究所$${^{*7}}$$の大槻義昭氏だった。ひょうたん栽培が趣味なのだろう。そうでなければこんな薬品の発明は思い付かない。
素晴らしいのは発明の内容だけではない。ひょうたんごっこの箱の意匠$${^{*8}}$$がいい。ひょうたんの周りには何やら唐草模様$${^{*9}}$$のような模様がうっすらと描かれている。これはひょうたんのつる$${^{*10}}$$を描いているのである。こういう細かい心遣いが気に入った。
*1 ヤクルト薬品工業株式会社
*2 20051004 ひょうたん(6)
*3 特許電子図書館 - トップページ
*4 セルラーゼの話題
*5 製パン用酵素/天野エンザイム(アマノエンザイム)
*6 てんさいを原料とするアルコール発酵化技術の開発
*7 独立行政法人農業生物資源研究所
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