見出し画像

20090826 過ごしやすい夏と地球温暖化

 まだ八月だが、結構涼しい。今度は地球温暖化ではなく、寒冷化$${^{*1}}$$と思いたくなる。人の感覚が如何にいい加減かがよく判る。私だけがいい加減なのかもしれない。

 それにしても「二酸化炭素の増加が地球温暖化の要因$${^{*2}}$$」と主張している人は、今年の涼しい夏をどのように説明するのだろう。地球の大気の二酸化炭素の量は人類の経済活動によって毎年増え続けている筈である。この地球温暖化の説明図$${^{*3}}$$からすれば、二酸化炭素の濃度が下がらない限り大気の温度は下がらない。

 実際、今年の大気中の二酸化炭素の量$${^{*4}}$$と平均気温$${^{*5}}$$とはどうなっているのだろうか。仮に今年は二酸化炭素量が前年よりも減り、平均温度も下がっているとする。そうなると「二酸化炭素が減ったから温暖化も緩和した」と例の温室効果の図$${^{*6}}$$で説明できるのだろう。しかしどうして二酸化炭素の量が減るのだろうか。経済活動が緩慢になったのか。去年の世界金融危機$${^{*7}}$$で原油の消費量が減って二酸化炭素排出量が世界的に減ったからか。最近の人類は、原油を燃焼させて大体年間260億トンの二酸化炭素を排出している$${^{*8}}$$ようだ。その内、110億トンは植物や海洋が吸収して残りの150億トンが毎年増加している計算になるらしい。大気中の二酸化炭素の量を前年より減らすためには、少なくとも人類は150億トン以上の排出量を抑えなければならない。六割程度原油の使用量を抑えることになる。経済危機とは言え、自分の身の回りを見ても自動車交通量が半分になったとか、夜になると殆どの家の電気が消えてしまったというのはない。確かに今年の前半頃、近所の町工場等全く稼働していない時期があったが、全体として劇的に街全体のエネルギー使用量が減ったと言う印象はない。

 にも拘らず二酸化炭素の量が少しでも減ったのであれば、その原因をどうやって説明すればいいのだろうか。一方、二酸化炭素が今年も増加していたら去年よりも涼しい夏をどう説明すればいいのか。二酸化炭素は大気の温度を変化させる要因ではない$${^{*9}}$$ことになる。

*1 研究内容:理学研究流動機構 温暖化なのか寒冷化なのか?
*2 20050607 地球温暖化(3)
*3 地球の温暖化
*4 化石燃料と二酸化炭素 | 東北電力
*5 気象庁 | 日本の年平均気温
*6 CGER ココが知りたい温暖化 二酸化炭素の増加により温暖化する「証拠」
*7 《よく分かる世界金融危機》サブプライム危機はどのように世界に拡大したのか | 産業・業界 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン
*8 CGER ココが知りたい温暖化 呼吸で大気中の二酸化炭素が増加する?
*9 20090625 地球温暖化とオッカムの剃刀

いいなと思ったら応援しよう!