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20010520 都庁所在地(2)

 リンクの見直しををしていたら、内容に気になるところが出てきた。東京都の都庁所在地$${^{*1}}$$についてである。

 「東京都庁」という言葉のリンクが切れていたので改めて検索して新しいリンク先を探したら、「東京都庁の概要$${^{*2}}$$」という東京都の公式サイト$${^{*3}}$$のページを見つけた。

 そこには「都庁所在地は新宿区。東京というのは間違い」とあった。私は都庁所在地は「東京」であって「新宿区」ではないと記事の中で主張している。完全に間違っているのだろうか。

 そもそも「都道府県庁所在地」というのはどういう意味があるのか。「都」「道」「府」「県」$${^{*4}}$$と表現する言葉は普通地方公共団体*5そのものを示す場合とその地方公共団体が地方行政を担当する区画を示す場合がある。

 本来、「何県」というのはそこに所在する普通地方公共団体の名称であって、その区画は「何県が管轄する区画」の略に過ぎない$${^{*5}}$$、と考えるべきだそうである。前出の「東京都庁の概要$${^{*2}}$$」というページにも「組織正式名称 東京都」と書いてある。

 ある地方公共団体がこの都道府県庁所在地であるということは、明確に定義されていないのではないだろうか。都道府県庁の位置は、地方自治法で条例で決めるようになっているらしい。これによって都道府県庁所在地の住所は明確に決まる。東京都庁の場合、「東京都新宿区西新宿2-8-1」が庁舎住所であるからその「所在地はどこか」と聞かれて、その問いに対して「西新宿」でも「新宿区」でも「東京都」でも間違った答えではない筈である。

 つまり「都道府県庁所在地は庁舎がある市町村(東京都の区も含む$${^{*6}}$$)名をいう」といった定義がどこかにあれば、それに従って表記すればよいが、おそらく無いだろう。もともと定義する必要はないと思われる。特になければ出来るだけ例外がないようにすればよいだろう。

 東京の区は他の市町村と同じく地方公共団体の扱いを受けているので、例外を避けるために都庁所在地を「新宿区」と表すのは妥当であろう。一方、東京の区は「特別区」として例外的な存在であるため、東京都以外は全て「市」が所在地となっていることに倣って特に区名を表示せず、23区をまとめて「東京」とするのもそれ程かけ離れた表現とは思えない。

 以上から都庁所在地は「新宿」でも「東京」でも大きな間違いはない。どちらかが正しくてどちらかが間違いと言い切ることが「間違っている」ことになるだろう。ただ、500万分の1の地図上などで都庁所在地が「新宿」というのはかなり違和感がある。

*1 20000225 都庁所在地
*2 ようこそ東京都庁へ 都庁概要
*3 東京都公式ホームページ
*4 19990911 都「北海道」府県
*5 普通地方公共団体
*6 特別地方公共団体

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