20030322 愛知県内の本土決戦用大砲陣地遺構(3)
戦闘指揮所は前に探索した砲台$${^{*1}}$$から1km程度離れた山中$${^{*2}}$$にあった。
指揮所の遺構は高山浄水場$${^{*3}}$$の敷地内の中にあるので、乗ってきた自動車を浄水場の丁度出入り口の手前に停めて探索を行おうとした。高山浄水場は工事中であったので工事関係の車両の出入りがあるかも知れないと思ったが、今日21日は祝日なので問題はないだろうと勝手に考えていた。
自動車を道の脇に停めたところで、一台の乗用車が浄水場の工事現場から出てきて、工事関係者と思われる人が我々を呼び止めた。その人に何の用事かと聞かれ、咄嗟にこの近辺の地形調査に来たと答えた。「戦争遺跡の探索」と話しても一般の人は何のことか直ぐに了解できない。地形や地質調査と言えば何となく解って貰えるような気がしたのである。
果たせるかなその人は直ぐに了解した様子で、その場所に自動車を停めておくと大型ダンプに擦られてしまうかも知れないから浄水場の中に停めた方がいい、と言われたのでそのようにした。後で考えてみると地形や地質調査でも勝手に敷地内に入れる道理はない。この辺りが遺構探訪の難しいところである。
指揮所は隊長氏$${^{*4}}$$の案内で直ぐに辿り着けた。コンクリート製の地下壕で如何にも指揮所という造りであった。写真を何枚か撮って、次の目的地である遠州灘沿岸のトーチカの探索に向かった。
*1 20030321 愛知県内の本土決戦用大砲陣地遺構(2)
*2 愛知県豊橋市飯村町付近
*3 日本の水道 高山浄水場
*4 戦争遺跡見聞録