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20030531 電波の限界
一つの放送局から発せられる電波$${^{*1}}$$によって何台までの受信機でその電波を受信できるのであろうか。例えば出力10kWで出されたテレビジョン用の電波は何台のテレビジョン受像器に正常な映像を送ることが出来るのだろうか。
アンテナ$${^{*2}}$$の近くなら何台でもいいような気がするが、考えてみるとそうはいかないのではないだろうか。
電波ではなく有線で考えてみると納得がいく。糸電話$${^{*3}}$$で糸の片方に二つのコップを付ける。両方とも聞き取ることが出来るだろうが、一つの場合に較べて聞こえる音が小さくなっているはずである。片方のコップをどんどん増やしていけばだんだん聞こえにくくなって最後には全然聞こえなくなるだろう。片方のコップに入れられる音声のエネルギーは有限なので、もう片方のコップを増やせる数も有限である。
電波の場合も同じだ。受信機は放送局のアンテナ$${^{*4}}$$から発射された電波のエネルギーのほんの一部を使って受信している。糸電話と同じようにアンテナから出力される電波のエネルギーは有限なので、出てきた電波を正常に受信できる受信機の数も有限の筈である。
放送局のアンテナを中心にして半径10キロの球面上に受信アンテナを隙間なく並べた時に全ての受信機で辛うじて電波が受信できたとする。恐らく半径10キロの球の外では受信できないだろうから、球面上にある受信アンテナの数が受信できる受信機の数の上限だろう。
本当にこれをラジオやテレビジョンの受信機の上限と考えていいのだろうか。何となくいけないような気もするが、とにかく一本のアンテナから出る電波で受信できる受信機の数には必ず上限がある筈である。そうでないとエネルギー保存の法則$${^{*5}}$$が成り立たなくなる。
*1 WELCOME TO AK_WORLD でんぱでーた on Web CONTENTS
*2 名古屋テレビ塔
*3 11 糸電話を伝わる音の研究
*4 東京タワーオフィシャルホームページ
*5 船戸和弥のホームページ エネルギー保存の法則law of conservation of energy