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20090514 無作為雑記草

 松岡正剛$${^{*1}}$$と言う著述家がいる。この人は「千夜千冊$${^{*2}}$$」という書評のサイトを運営していて、そこには面白い仕掛けが置いてある。ページの下の方の「跡ランダム$${^{*3}}$$」と書かれたバナー$${^{*4}}$$をクリックすると約千冊の書評$${^{*5}}$$の内から一冊分が無作為に表示されるようになっている。添えてある短い説明がいい。「電子の自由が選んだ一冊を、あなたに」とある。巧いことを言う。プログラムで乱数を発生$${^{*6}}$$させて、書評が書かれたファイルひとつを適当に選んでいるだけだが、「電子の自由が選んだ」と言われると何だか神秘的になる。実際はコンピュータが計算によって生成した乱数$${^{*7}}$$だろうから、電子そのものが数字を選んでいる訳ではない。電子は乱数生成のプログラムに従って電子回路の中で動いているだけで、乱数そのものは数学的に作られている。だが量子的な雑音信号$${^{*8}}$$を基にした物理的な乱数発生方法$${^{*9}}$$もある。これは電子の行きあたりばったりな振る舞いが乱数の基になっているので、この方法を使っていれば、まさに「電子の自由」が選んだことになる。

 以前からこの跡ランダムの様な仕掛けを雑記草に導入したいと思っていたが、なかなか着手できなかった。雑記草の各記事へのリンクを無作為に発生させればいい。一からプログラムを考えるのは大変だから、既存のものを流用する。色々調べたら、「ランダムリンクジェネレイター$${^{*10}}$$」というぴったりのプログラムがあった。リンクの一覧表から一つのリンクを無作為に選び出して表示させる$${^{*11}}$$。プログラムを見てみると非常に短い。「#」が付いている行は注釈文だから、これを除くとたった数行しかない$${^{*12}}$$。もっと長いプログラムになると思っていた。

 このプログラムは専用のリンク一覧表がないと動かないので、雑記草の目次$${^{*13}}$$から自動的にリンク一覧表を作るプログラムを作って合成しようと思ったが、手作業で一覧表を作った方が簡単なのでそうすることにした。

 それでは、「科学のさいころが決めた過去の記事$${^{*14}}$$」をお楽しみください。

*1 松岡正剛 全著作・編集
*2 松岡正剛の千夜千冊『雪』中谷宇吉郎
*3 atrandam.gif
*4 パソコン用語 - バナーとは
*5 千夜千冊という事件 ? achievement of senya sensatsu
*6 とほほのperl入門(リファレンス編)
*7 乱数
*8 News Release 081120b
*9 白色雑音による物理乱数生成装置
*10 ランダムリンクのインストール
*11 Matt's Script Archive: Random Link Generator
*12 Random Link
*13 雑記草の目次
*14 zakki_random_old.cgi

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