見出し画像

20010827 すがきや

 名古屋の中心として中部地方にチェーン店を展開する「すがきや$${^{*1}}$$」というラーメン店がある。大手スーパーマーケットなどのビルのテナントになっている場合が多い。メニューはラーメンだけではなくソフトクリームやかき氷$${^{*2}}$$があるので、主婦が昼時やおやつにちょっと立ち寄ることが出来るようになっている。

 ラーメンのスープは豚骨のような白い色をしているが、味は鰹ぶしが基本になっている。普通のラーメンのスープと違うのだが、美味いのでどうやって作っているのかが昔から話題になっていた。そのスープの味を出すために蛇を使っている$${^{*3}}$$というのもあったぐらいである。チャーシューもすがきや独特の味で絶品である。麺は普通である。

 名古屋の人のラーメンに対する味覚はすがきやで確立されると言っても過言ではない。値段が非常に安いので大抵、高校生ぐらいになると下校途中で立ち寄るようになる。現在、ラーメンは270円(税別)$${^{*4}}$$となっている。

 今から30年ほど前石油ショック$${^{*5}}$$が起きた。この時、日本の経済はインフレ状態になっていた。確かこのような時代にすがきやはラーメンの低価格を守るために必死にコストダウンを図っていた。もしかしたら石油ショックと全然関係ない頃だったかもしれない。

 すがきやが割り箸を廃止したことがあった。店舗から割り箸がなくなったのである。どうやってラーメンを食べるのか。箸の代わりにステンレス製のフォーク付きのさじ$${^{*6}}$$が添えられた。さじの先端に三本指のフォークがついているものであった。これは学校給食の先割れスプーンとは違う。これによって割り箸分の節約が出来るようになったが、客から猛反発を喰らっていた。売り上げが落ちてしまったためか、結局、割り箸をまた復活させた。

 現在でもこのフォーク付きのさじが添えられている。このさじは、すがきや独特のレンゲ$${^{*7}}$$として客に認知されている。

*1 SUGAKICO
*2 メニューのご紹介 | スガキコシステムズ株式会社
*3 スガキヤに関するウワサ
*4 商品案内
*5 金相場45年を振り返る|第一商品
*6 なぜスガキヤ「ラーメンフォーク」が生まれたのか? | プレジデントオンライン
*7 花鳥 レンゲ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?