20030207 The Joy of π
David Blatner$${^{*1}}$$著「The Joy of π$${^{*2}}$$」という本を持っている。日本語にも翻訳されていて「π[パイ]の神秘$${^{*3}}$$」という題名でアーティストハウス$${^{*4}}$$という出版社から出ている。円周率にまつわる話題がぎっしりと書かれている130ページぐらいの本である。ちょっと変わっているのは、最初のページから最後のページまでの余白を使って円周率の100万桁が印刷されているのだ。円周率の数字と混同しないようにか、ページ番号は「one hundred fifteen」といった具合に書かれている。
わざわざ洋書を持っている理由は、翻訳版が出ていることを知らなかったためである。ある日、洋書屋に立ち寄って、この「The Joy of π」を見つけた。こりゃ面白い本だと思い、即座に買った。わざわざ洋書屋でこんな本を見つけ出して所有しているのは、半径50km以内には自分だけだろうと何ら根拠のない幸福感に浸っていた。暫くして別の本屋でこの本の翻訳を見つけたのである。悔しいので見つけた翻訳本の表紙だけ見て中身は見ていない。当然買わなかった。
「The Joy of π」は数年前に買ったのだが、英語で書かれているので殆ど読んでいない。久しぶりに先日のBrouwerの問題$${^{*5}}$$について書くためにパラパラと眺めていたら、面白い話題を見つけた。
ローマ字のアルファベット$${^{*6}}$$の26文字を順番に円周上に並べて、左右対称になっている文字を消していく。消される文字は「A、H、I、M、O、T、U、V、W、X、Y」である。残った文字は「B、C、D、E、F、G(6文字)」「J、K、L(3文字)」「N(1文字)」「P、Q、R、S(4文字)」「Z(1文字)」となる。「J、K、L(3文字)」から見ていくと、その次から「N(1文字)」「P、Q、R、S(4文字)」「Z(1文字)」一周まわって「B、C、D、E、F、G(6文字)」でそれぞれのかたまりの文字数が「31416」となる。
円周率は3.141592・・・なので、「31416」はちゃんと円周率の近似値になっているのである。
このこと自体驚くべきことだが、これを見つけたマチンガードナー$${^{*7}}$$はすご過ぎる。一体、何がきっかけでこんなことに気付いたのだろうか。気付いたと言うよりも無理矢理探したのだろうが、どうしてアルファベットから円周率を探そうと思ったのか。何とかして「いろは$${^{*8}}$$」から探し出せないだろうか。
*1 WalkerBooks.com - Authors: David Blatner
*2 The Joy of Pi
*3 *** ArtistHouse *** Books
*4 *** ArtistHouse ***
*5 20030206 Brouwerの問題
*6 20000522 母音
*7 20000922 整数に近い無理数
*8 20001025 あさきゆめみし