20031103 太陽の動き(2) アナレンマ
太陽を毎日同時刻に位置を観察し記録する。一年間で描かれるその軌跡は8の字になる$${^{*1}}$$ということを以前書いた。
この8の字を「アナレンマ$${^{*2}}$$」と呼ぶらしい。ある読者の方$${^{*3}}$$から教えて頂いた。
「アナレンマ」によく似た言葉で「ジレンマ$${^{*4}}$$」という言葉がある。ジレンマは「二つの di-」と「仮説 lemma」とが合成されて出来た。二つの仮説で板挟みになっている状態を表す。
「アナレンマ」もジレンマに関係する。「ana-」は「上へ」、「lemma$${^{*5}}$$」は元々は「lambanein」というギリシャ語で「持つ、掴む」という意味である。様々な事象の中から選び出した条件という意味で「仮定」という意味が派生したのだろうか。
アナレンマの「lemma」はそのまま「持つ」という意味で、analemmaは「上に支える」となり「支持台」の意味になる。何の支持台かと言えば、日時計の文字盤の台座$${^{*6}}$$である。やがて台座だけではなく日時計の文字盤その物を指すようになった$${^{*7}}$$。
おそらくこの「太陽の8の字」は日時計で発見されたのだろう。機械時計が発明されてから$${^{*8}}$$、毎日同じ時刻の影の先端位置を日時計の文字盤に印をしているうちに気付いたに違いない。そして後に8の字その物もアナレンマと呼ばれるようになったのだろう。
それにしても何故8の字になるのか。このページ$${^{*9}}$$やこのページ$${^{*10}}$$に詳しく書いてあるような気がするが、長文でしかも英語なので読む気がしない。
*1 20001201 太陽の動き
*2 アナレンマ
*3 Now,I'm Here.
*4 20010405 ジレンマとトリレンマ
*5 lemma 1. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000.
*6 日時計の部屋 イタリアの日時計
*7 analemma | Origin and meaning of analemma by Online Etymology Dictionary
*8 20000328 時計の針
*9 The Astronomy Corner: Astronomical Games: August 2002 Figure-Eight in the Sky
*10 Analemma
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