20011105 赤ん坊の語源
赤ん坊$${^{*1}}$$の面倒を見ていてふと「赤ん坊」とは面白い表現だな、と思えてきた。見た目が赤いから赤ん坊、赤子なのだけど「人」を色で表すのは「赤ん坊」ぐらいかも知れない。青坊主$${^{*2}}$$や茶坊主$${^{*3}}$$というのがあるが、青坊主は一時的な状態だし、茶坊主は色ではない。
嬰児(みどりご)という言い方もある。新芽のような子供という意味らしく、赤ん坊の色を言っている訳ではない。自分が生まれた時のことを母親に聞いたことがあるが、その時の体の色は何やら薄い黄緑色をしていたらしい。もしかしたらこういう色の子供を「みどりご」といっていたのかも知れない。
やや子という言い方もある。「ややこしい」はこの「やや子」から出来た言葉$${^{*4}}$$らしい。この「やや子」の語源は何か。赤ん坊の声からではないだろうか。三ヶ月を経過したうちの赤ん坊は最近よくしゃべる。しゃべるといっても「あうー」「ぶー」といった具合にのどを鳴らすような音を出すだけであるが、聞きようによっては「やぁやぁ」とも聞こえる。これが「やや子」の語源ではないだろうか。因みに私の住んでいる地域では「おっこん、おっこん」としゃべると表現するが、特に赤ん坊のことを「おっこん」とは言わない。
英語ではbaby$${^{*5}}$$と言う。この語源は赤ん坊の声が「バブー」と聞こえたからだろう。ヨーロッパ語以外の他の言語はどうなのだろう。声からだろうか色からだろうか。
*1 20010730 新しい家族
*2 便利ツール[国語辞典]:青坊主
*3 便利ツール[国語辞典]:茶坊主
*4 使える京言葉 ~ややこしい~
*5 baby. The American Heritage® Dictionary of the English Language: Fourth Edition. 2000