20001202 Bell&Ross
今、猛烈に所有してみたい物がある。腕時計だ。現在常用している腕時計はSEIKO$${^{*1}}$$のAlpinist$${^{*2}}$$と言う名の自動巻の時計で、数年前に衝動的に買った時計である。20気圧防水で25石と書いてある。しかしこの時計$${^{*3}}$$は直ぐ止まる。針の動いている時間$${^{*4}}$$が極端に短い。寝ている間に針が止まってしまっている。少なくとも朝起きて時刻を確かめようとして、腕時計を見たら朝日が出ているのに針は4時頃を指し示しているようでは時計として情けない。この時計は衝動的に買っただけあって買った当初に直ぐ飽きてしまったので、ずっと使っていなかった。
数カ月前まで使っていたクォーツ式の腕時計が電池切れで止まってしまったので、この自動巻時計を一時的に使用し出して現在に至っている。
それまで使っていた時計はTAG HEURE$${^{*5}}$$の3000 professionalというモデルで、これは買うのに相当勇気が必要だった。それぐらい私にとって高価な買い物であった。これは電池を必要とするクォーツなので定期的に電池の交換が必要である。この時計の電池は大体1年ぐらいしか保たない。電池交換後の防水性能を保証するためにメーカーで交換するので、日にちと費用がかかった。一時的のつもりであったが、電池交換が面倒になってきたので何カ月も直ぐ止まる自動巻腕時計を使っている。
それにしても毎日腕時計の時刻を合わせるのは面倒過ぎる。電池の交換より面倒である。そのお陰で時計の毎日の時刻の誤差が小さくなっているのだが、やはり面倒である。
ある腕時計が欲しい動機はこの自動巻の腕時計が直ぐ止まるからではない。今使っている時計が直ぐ飽きる意匠だからである。飽きの来る時間はやはり値段に比例する。時間と費用とをかけたデザインはなかなか飽きが来ない。無意識のうちに元を取ろうとする意識が働いているわけではない。何が違うのかはっきり言えないのだが、違いがにじみ出てくるのである。安物は細部に手を抜いているが、高価な物は細部にも気を使っている。ちらっと見るだけではその細部に気付くことがないが、無意識のうちに細部を認識しているのではないかと思う。神々は細部に宿るのだ。
今まで使っていたTAG HEUREが飽きたわけでもない。ただ、気になるのは時計の文字盤に使われている夜行塗料が変色したり、針に錆のような物が浮き出ている。神々が少し逃げ出している状態なのである。これはメーカーで修理をして貰えるのかどうか判らない。
こんな時に以前から目を付けていたBell&Rossのヴィンテージコレクション$${^{*6}}$$で金属製の時計バンドモデルが発売されたことをBell & Ross国内公式サイト$${^{*7}}$$で知った。今までは革製バンドのモデルしかなかった。水の中でもどこでもはめて行ける金属バンドの腕時計が大好きなので、一気に物欲度数が上がってしまった。
目標はVintage 126 Beige メタルストラップ$${^{*8}}$$。文字盤は非常に簡素に出来上がっている。自動巻で20気圧防水。クロノグラフ機能を持っている。中央の秒針はクロノグラフ用で、通常の時刻を示すための秒針は9時の位置にある副文字盤にある。3時の位置には30分計の副文字盤が配置されている。5時の位置には小さな円形の日付窓が開いている。文字盤全体の色はベージュで文字や目盛りは黒色である。
定価355,000円(税別)。毎月1000円ずつ今から貯金しても買えるのは30年後である。金利手数料0円で月々1000円で支払うとしても30年近くかかる。どうやって購入するかが問題である。
*1 セイコー株式会社
*2 alpinist.jpg
*3 Hands-On: A Trio Of New Seiko Alpinist Models
*4 20001010 高級腕時計
*5 TAG Heuer
*6 19990805 TAGHEUERとBell&Ross
*7 Bell & Ross – 公式ウェブサイト
*8 BR 126 ORIGINAL BEIGE