見出し画像

20000902 フォッサナグナ

 フォッサマグナ$${^{*1}}$$と糸魚川-静岡構造線$${^{*2}}$$とを混同していた。同じ意味だと思っていた。フォッサマグナは本州の中央部を南北に横断する大地溝地帯$${^{*3}}$$のことである。その西側の境界が糸魚川-静岡構造線で、東側は地中に埋もれてしまっているのではっきりしていない。

 数年前、こういう中途半端な知識の状態で糸魚川-静岡構造線を見たくてわざわざ新潟県の糸魚川まで行ったことがある。だから当時は「フォッサマグナを見に行ってきた」とみんなに自慢していたが、わざわざ見に行ったのは「糸魚川-静岡構造線」であった。フォッサマグナは非常に広い地域なので「フォッサマグナを見る」と言っても全体を見ることは人工衛星からでないと無理だろう。

 「糸魚川-静岡構造線を見た」と言っても全体を一度に見たのではなく、その断層が露呈している部分を見ただけである。糸魚川市には自然に露呈したのではなく人工的に掘り出したもの$${^{*4}}$$が公園の中にそのまま展示してある。場所はこの辺$${^{*5}}$$であった。

 地層の違う岩がぶつかりあっているだけだが、そのぶつかりあっている岩は北アメリカプレートとユーラシアプレートなのである。地球を覆う巨大な一枚板同士が目の前でぶつかりあっているのは何ともスケールの大きな話しだ。正確にはプレートがぶつかりあっているというのは少々大袈裟かもしれないが、アイスランド$${^{*6}}$$のプレートの吹き出し口のギャオ$${^{*7}}$$に匹敵する場所だろう。

 この近くにフォッサマグナミュージアム$${^{*8}}$$という博物館がある。ついでにそこを見学した。そこで「フォッサマグナ」の名付け親はナウマン象$${^{*9}}$$で有名なナウマン博士$${^{*10}}$$というのを初めて知った。しかしフォッサマグナと糸魚川-静岡構造線とは同じ意味だと今までずっと思っていた。

*1 フォッサマグナ
*2 糸魚川―静岡構造線
*3 静岡県の自然
*4 【糸魚川市】フォッサマグナパーク
*5 シンプル地図:Mapion(マピオン) > 「新潟県糸魚川市大字根小屋」付近地図
*6 アイスランドに関する公式ホームページ
*7 Pingvellir / シンクヴェトリル
*8 ミュージアムのイベント紹介
*9 ナウマン象の歯化石
*10 Heinrich Edmund Naumann and the Development of Geo-Sciences in Japan

いいなと思ったら応援しよう!