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20030122 価格.com

 何か高価な物を買う時には、通常の店頭で買う時でも、通信販売で買う時でも「価格.com$${^{*1}}$$」での最低の値段を確認するようにしている。このサイトでは買おうとしている商品がどこの店で一番安くいくらで売っているかという情報を常に発信している。小売り業者は不当な安売りでない限り、どんな値段でも設定できるので、同じ商品でも値段の幅が出来てくる。沢山の店をいちいち廻って調べることの出来ない消費者にとってこういった情報は非常に有用である。

 商品の値段は販売者と消費者とで形成される市場によって決められ、販売者同士の競争によっても決められる。国内で出版される書籍のようにどこで買っても値段は同じ$${^{*2}}$$、というわけにはいかない。大抵の商品の製造業者は製品の販売価格を卸業者や小売り販売者に対して強制することが出来ない$${^{*3}}$$。市場の健全な発展を阻害する行為は独禁法で禁止$${^{*4}}$$されている。

 だから製造業者は製品の包装に値段を表示する時は「標準小売価格」とか「理想価格$${^{*5}}$$」という言葉を添えて、その価格で売って欲しいけど価格を拘束している訳ではないことを主張しているのである。最近、標準小売価格よりも安く売られる場合が多い家電製品などは「オープン価格$${^{*6}}$$」という様に値段そのものを表示しない製品が増えてきている。

 商品の適正価格とはどうやって決まるか。消費者の価値観とその商品の価格とが合致した時が適正価格だろう。だから標準小売価格がいくらで、店頭の売価がいくらだからその商品を買うと言うわけではなく、店頭で売価を表示されてそれを消費者が見て自分の価値観と合致した時点で購入を決定する筈である。

 従って全ての商品で「オープン価格」として正札だけで十分な筈であるが、実状は私を含めた大抵の人は自分の価値観に確固たる自信がないので「標準小売価格」が表示されていた方が判断がし易いし、納得もし易い。更に私を含めて金銭に執着している人は他人より高い値段で買うと、本来他人が買った値段で買えるのに余分な金を使ってしまったと嘆かなければならない。これでは商品の価値と自分の価値観が合致したと思っていても、その事実を知った瞬間、自動的に「損をした」と思ってしまう。これはまさに損である。

 これを避けるためには市場での最低価格を的確に知ることである。「価格.com」ではこの情報を瞬時にして集められる。検索サイトで「価格」と入力すれば一番上に出てくるので、インターネットが見られるところであればどこでも最低価格を知ることが出来る。

 ある時、「価格.com」と入力するつもりで「価格混む(かかくコム)」と入力して検索したことがあった。「価格混む」でも検索できた。

*1 ¥価格.com¥
*2 「なぜ著作物再販制度を問題にするのか」
*3 20010401 再販制度
*4 I 独占禁止法は何のためにあるのでしょうか
*5 プリントゴッコワールド-PG-5
*6 家電のオープン価格/ 大手町博士のゼミナール/読売@マネー

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