20030106 マリコン(2)
以前に「マリコン$${^{*1}}$$」という大阪ガス$${^{*2}}$$が開発した樹脂の名前の由来について書いた。再生使用が容易な樹脂で、「加藤真理子」氏が中心となって開発した。
マリコンは「マテリアル・リサイクル・コンパティビライズド・ハイパフォーマンス ポリマー樹脂」を略して出来た言葉だが、どう考えても「真理子」と引っかける為に「マテリアル・リサイクル(物質的な再利用)」という当たり前と思われる言葉をくっつけているのではないか、と書いた。
資源節約のために廃棄物を再利用する。資源や廃棄物は「物質」に決まっているので、わざわざ「マテリアル」を添えるのは「真理子$${^{*3}}$$」のためである、と勝手に思っていたのだ。
どうも違うらしい。リサイクルには「マテリアル・リサイクル$${^{*4}}$$」「サーマル・リサイクル(熱的再利用)$${^{*5}}$$」「ケミカル・リサイクル(化学的再利用)$${^{*6}}$$」があるようだ。この違いを明確にするために「マテリアル・リサイクル」という言葉があるらしい。
それでは「サーマル・リサイクル」や「ケミカル・リサイクル」とはどういう意味か。「サーマル」は廃棄物を燃やしてその熱を利用することで、ケミカルは例えば石油製品から再び石油を取り出すことをいうらしい。
廃棄物を燃やして出てきた熱を利用することを「再利用」と取り立てて言うことなのだろうか。「再利用」ではなく、単なる「利用」である。普通、糞尿を肥料として「再利用」するとは言わない。
そもそも再利用しなければ処分できないような廃棄物を極力出さないようにするのが本来であって、その廃棄物を燃やすのも再利用などと定義するのは詭弁のような気がしてならない。
*1 20020824 マリコン
*2 大阪ガス株式会社
*3 永井真理子オフィシャルサイト
*4 塩ビのMR事例紹介|リサイクル|塩ビ工業・環境協会(VEC)
*5 サーマルリサイクル
*6 プラスチックトゥモローVol.10