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20000321 遺構探訪

 久々に本業の遺構探訪$${^{*1}}$$に出かけた。

 資料を元にその遺構の場所を探すのだが、すぐには見つからないことがよくある。大抵、捜し求める遺構は廃工場や廃線、戦時中のコンクリート施設であるので大きさから言えば家を探すのと同じようなものであるが、形は家とは全く違うので簡単に見つかりそうなものである。だが、実際はそうはいかない。
 そこら中を何度も歩き回ったり、自動車で同じ所をぐるぐる廻ったりする。運が悪いと一日かけても見つからないでとぼとぼ帰ることもある。

 今回は何とか見つけることができた。

 見つけたときは「おぉ、あった、あった」という感じであった。建造物なので草の中に隠れているとか、空から降ってくるわけではないが、忽然と現れる感覚である。今回の遺構は住宅地の空き地にぽつんとあるので、地域の人々にとっては当たり前の物であるところが遺跡とはまた違うのである。多くの遺構は地域の人々にとって無用の長物になっているので視界に入っているが完全に無視された状態である。

 そんな無知覚に埋もれた遺構を探し出すのは街中の遺跡発掘のようで面白い。

 トマソン$${^{*2}}$$に似たところがあるがその物件の存命期間が比較的長く、構築の目的がある程度明確になっているものが探訪の対象である。

*1 遺構探訪
*2 トマソン・リンク

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