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20050605 地球温暖化

 地球の大気に温室効果$${^{*1}}$$のある気体が含まれていないと地球表面の温度はどうなるのか。金星の場合$${^{*2}}$$と同じ計算をすれば出てくる。計算をすると約-18℃(255K)$${^{*3}}$$になる。地球全体の表面温度の平均が15℃ぐらい$${^{*4}}$$と言われているから、計算よりも30℃ぐらい高くなっている。この分が大気の温室効果となる。地球の平均気温は様々な原因が積み重なった結果の筈だから、30℃の温度差が単に温室効果ガスの影響によるとは到底思えないが、この計算の前提が温室効果の有る無しなのでそう考えるしかない。

 大気中の気体で地球温暖化の原因として取り沙汰されているのは二酸化炭素である。温室効果のある気体として水蒸気もある$${^{*5}}$$が、水蒸気の濃度は場所によって大きく異なるので地球全体での平均濃度が算出しにくいのだろう。大抵無視をされている$${^{*6}}$$。それとも水蒸気は二酸化炭素に比べて温室効果が相当小さいのだろうか。

 大気中の二酸化炭素の濃度は370ppm$${^{*7}}$$、つまり0.04%程度である。これが大気の温室効果の主たる原因だとすると、この約0.04%で地球の平均温度が+30℃上昇していることになる。単純に考えると二酸化炭素の濃度が現在の倍になると、更に+30℃になる。平均温度が45℃になってしまう。これでは地球は大変なことになる。

 こんな事が本当に起これば大変である。では逆に+1℃上がると二酸化炭素の濃度がどれくらい上がったことになるか。0.04÷30=0.001%=10ppm上がったことになる。ほんの少しの二酸化炭素の濃度の変化によって生物の生活圏への影響$${^{*8}}$$が出てくる。しかし影響が出過ぎである。60年前から50ppmぐらい濃度が上昇$${^{*9}}$$しているが、温度は5℃も上昇していない$${^{*10}}$$。

 こんな計算は意味が無いのだろうか。ないような気がする。つまり地球の平均気温が現状の値になっているのはそんな単純な現象に依るものではない$${^{*11}}$$ということだ。それならば最初の「大気に温室効果がなかったら」という仮定の計算は何なのか。

 地球の温暖化は本当に二酸化炭素の濃度の上昇で説明できるのだろうか。

*1 20050604 温室効果(4)
*2 20050603 温室効果(3)
*3 Geol 116 The Planet Class 8-1Mar 7, 20051 Lecture Surface Temperature of Planets
*4 1.地球温暖化と都市気候
*5 原子力なんでも相談室>これまでの質問回答>エネルギー情勢>地球温暖化に関与するガスの中では水蒸気の占める割合が大きいため、二酸化炭素の影響は小さいのではないか
*6 JCCCA / 地球温暖化 その影響と取り組み
*7 大気中の二酸化炭素濃度の推移 05-011
*8 セイウチおじいさんに教えてもらおう!
*9 温暖化のしくみ(3/20)
*10 地球温暖化の歴史──過去100年間に、地球の温度はどのくらい上がったの? - 地球温暖化特集 - 環境goo
*11 地球温暖化のシミュレーション

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