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20011004 アンテナマーク
雑記草を読んで下さっている或る方からこんな質問を頂いた。
携帯電話のアンテナマークは何のためにあるのでしょう。圏外、レベル1、レベル2、レベル3は何を表しているのでしょう。
私は携帯電話$${^{*1}}$$を持っていない。5、6年前に、携帯電話を契約したことがあったが、一ヶ月間に使ったのは一回きりでしかも数秒しか使わなかったので、これは必要ないと判断し電話を止めてしまった。それ以降、権利だけを保有していた。加入していた携帯電話はTACSと呼ばれるアナログ式の通信方式$${^{*2}}$$を採用していたが、その方式を電話会社が廃止してしまった。権利はどうなったのか判らない。何か手続きを促す手紙が何度か来たような気がしたが、放置しておいたので、恐らく権利は消滅したと思われる。
その時の携帯電話にもアンテナマーク$${^{*3}}$$はあったような気がする。アンテナマークは現在のデジタル式の携帯電話だけではない。
あのマークは携帯電話が電波を受信している状態を示していて、アンテナの横の棒が多い程受信状態がいいことを示している。携帯電話はラジオやテレビではないので電波の受信だけではなく発信もするが、あのマークは「受信の状態だけ」を示しているらしい。
携帯電話技術者の知人に聞いてみると面白いことを教えてくれた。「圏外」表示中はできるだけ受信しようとするので、通常よりも定期的に何度も受信レベルを上げて受信しようとするらしい。従って、圏外環境では一般的に電池の消費が早いというのだ。ちょっと考えると電波が届きにくいので電話が掛かってこないから電池の消費は少なくなるような気がしていたが、逆らしい。
ただ、携帯電話がそういう仕組みに設計してあると言うことだけであって、物理的に電波が弱いと電池が早く減るという訳ではない。最近はこの仕組みの欠点を解消するために色々工夫されているようだ。
次に何故レベル表示があるのだろう。携帯の使用者は受信電波の強さを知らなくても通話の品質さえ確保できれば問題がない。圏外かどうかを知る必要はあるかも知れない。電話が通じないのは携帯電話が壊れているのか圏外で受信できないのかの判断が出来ないからである。それ以外は相手の声で判断できそうなものである。
結局、レベル表示は圏外表示の必要性と同じで「ちょっと」だけ聞こえにくい時に、携帯電話が悪いのか電波が悪いのかの判断のためであろう。
*1 20000113 携帯電話の電波
*2 DDIニュースリリース
*3 今こそ、アナログ