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20020330 軟體

 中国語でソフトウェア$${^{*1}}$$が「軟體」というのは面白いと思った。「軟件$${^{*2}}$$」とも言うらしい。日本語では今は「ソフトウェア」と普通に言っているが、初めて聞いた時は「軟らかい衣服」とは何と妙な言い回しだろうと思っていた。しかも今の今までソフトウェアは服を着替えるように色々変えられるので「ウェア」は「wear$${^{*3}}$$」だと思い込んでいた。「ware」だった。

 wareとは単独では「物」という意味で、コンピュータが発達する前は,

ハードウェアhardware(金物)という言葉しかなかった。金属などで作られた電子機器など有形の物に対して、softwareはプログラム、規則や手順などの無形のもの総称するのに作られた言葉である。電子機器をhardwareと見立て、その対の言葉としてsoftwareとした。実際は無形だから軟らかいも何もない。hardとsoftが対になっているところだけに意味がある。groupware$${^{*4}}$$という言葉もあるらしいが、こうなると一体何のことなのか単語から想像できなくなっている。

 ソフトにしてもハードにしても片仮名で書くので何となく違和感なく「ソフトが」「ハードが」と書いたり口に出したりすることが出来る。しかし中国語のように「軟体」「硬体」と日本語でも漢語を使っていたら物凄く違和感が出てくる。大和言葉で「やわらかい」「かたい」と言ったらもっと変な感じだろうし、名詞なのか形容詞なのかも区別がつき難い。

 何でもかんでも外国製の用語を単に片仮名で表現するのは芸が無くて恥ずかしいが、こればかりは無形有形をsoftとhardとで言い換える欧米人の機転に敬意を表してそのままでもいいと思う。

*1 20020329 アプリケーション
*2 軟件の意味 - 中国語辞書 - Weblio日中中日辞典
*3 英語「wear」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
*4 グループウェアとは何? Weblio辞書

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