HINA-KUUGA EPISODE1 転入
○○:さてと、行くか!
○○は新たな制服を着た。ちなみにここの高校、“日向坂高校”は5月からもう夏服を着てもいいということだったため、暑いので夏服にした。そしてカバンを持ちすべての準備が確認できたところで玄関の扉を開けた。
○○:いってきます。
彼は五崎○○。この前の春休みに母さんの手伝いとしてこの町、“日向町”にある遺跡に向かったところ、噂にあった邪神が目が目覚め、超古代に存在したとされる生命体、グロンギの封印が説かれてしまったと同時に、○○は謎のベルトに導かれ、超古代にグロンギと戦い封印した戦士、クウガとなった。
○○はグロンギたちを倒すべく、東京からこの日向町に引っ越してきて、今日が新しく通う高校、日向坂高校に初めて登校する日なのだ。
○○:なるほど。確かに坂は長いな。
○○は、転校するための試験は前の高校で受けたためどういう通りなのかを知らなかった。
だが、前に事件で仲良くなった警部さんによれば坂の上にあってその坂が結構長いということを聞いていたのであまり驚いていなかった。
そして無事に高校に着き、
○○:えっと、事務室に行けばいいんだっけ?
○○:って事務室ってどこなんだ?
○○:(それどころか靴箱の場所も知らない…どうすれば…)
??:どうかしたの?
○○:え?
○○が振り向くと目の前には女子生徒が立っていた
??:君、見たことがない顔だね。
○○:転校生なんで。
??:あ。そうなんだ。
○○:あの…2年A組の靴箱ってどこですか?
??:え!?2年生だったんですか!?
○○:は、はい。
??:(じゃあ、先輩じゃないですか!?)
ご、ごめんなさい!1年にも転校生が来るってことだったので、てっきりその転校生だと勘違いしていました!
○○:アハハ。仕方ないですよ。誰にだってそういうことがあると思うので。
??:(優しい。)えっと、2年生の靴箱は真ん中のレーンのところでA組は左側にありますよ。
○○:ありがとうございます。
??:いえいえ。それに敬語はやめてください。先輩なんですから。
○○:そうだね (笑) あ!後、事務室ってどこにあるの?
??:あ、はい。事務室は靴を履き替えたすぐ左側の廊下に入った最初のがそうですよ。
○○:そうだったんだ!ありがとうね。
??:いえいえ。では、これで。
教えてくれた女子はすぐに靴に履き替え行ってしまった
○○:すごく丁寧に教えてくれたな。あ。名前聞くのを忘れた。ま、いっか。
??:ねぇ!今日2年生に新しい転校生が来たよ!
?1:え!?なんで知ってるの!?
??:さっき会って事務室の場所まで教えたから。
?2:ねぇ。男子だったの?それとも女子?
??:男子だったよ。凄い優しい人だった!!
?1:え?なんでわかるの?
??:礼儀がしっかりしてるし。私、てっきり同級生だと思ってタメで話しちゃったんだけど、すぐに許してくれたんだ。
?1:確かに優しそう!
?2:ねぇねぇ。空いている時間に会ってみない?
??:いいね。まだ名前、聞いてなかったから。行ってみようよ。
?1,?2:うん!
?2:そういえば、1年生にも転校生が来るんだよね?
??:あ!そういえば、そうだった!
?1:どんな子が来るんだろうね?
?2:楽しみだね。
??,?1:うん!
一方その頃、○○は無事に事務室につき、担任の先生に教室を案内された。
先生:じゃ、呼ぶときに中に入ってくれ。
○○:分かりました。
ガラガラ
先生:みんなおはよう。
生徒達:おはようございます。
先生:はい。では、今日からうちのクラスに転校生がきたので紹介します。
ざわざわ
生徒達はざわついていた。
○○:(うぅ。なんか緊張してきた。)
実は、○○は転校というのが初めてだということもあって緊張していた。
先生:入っていいぞ。
先生がそう言ったので○○は教室に入り先生の隣に立った
先生:じゃ、自己紹介を。
○○:はい。五崎○○といいます。よろしくお願いします。
パチパチ
先生:じゃ、潮の隣に席があるからそこに座ってくれ。
○○:はい。
○○は先生が言った潮という女子生徒の隣に座った。
紗理奈:はじめまして、潮紗理奈です。よろしくね。
○○:よろしくお願いします。
紗理奈:あぁ。タメでいいよ。もっと気楽にね。
○○:う、うん。ありがとう。
そして、ショートホームルームが終わり、
先生:じゃ、○○くんと仲良くしてやってくれ。後、潮。五崎はまだ教科書が届いてないから見せてやってくれ。
紗理奈:分かりました。
先生:じゃ、解散。
終わった瞬間、○○の周りに人だかりが出来た
男子1:ねぇ。趣味は?
○○:音楽を聴くことかな。
男子2:スポーツはできるの?
○○:遊ぶほどのレベルだけど大半はできるよ。前の学校でよく友達やクラスメイトと遊んでたから。
女子1:どこから引っ越してきたの?
○○:東京の中心あたりだよ。
女子1: へぇ。そうなんだ。
紗理奈:ねぇねぇ。前の学校ではなんて呼ばれてたの?
○○:普通に下の名前で○○って呼ばれてたよ。
紗理奈:じゃ、私は○○くんって呼ぶね。
男子1:俺達は○○だな。
男子2:そうだな。
女子1:私も○○くんって呼んでいいかな?
○○:うん。大丈夫だよ。
その後も次の授業が始まるまで質問攻めされた。
それからは紗理奈に教科書を見せてもらいながら授業を受て、この日は午前中だったため、お昼前に終わり、俺は疲れて机に伏せていた。
そして、俺の状態を見た潮さんが
紗理奈:○○くん、大丈夫?
○○:はぁ。質問攻めにあって疲れたよ…
○○:こんなの初めてだ…
紗理奈:まぁ、転校生ってそんなもんじゃないかな?
○○:そうだね…心配してくれてありがとうね。
紗理奈:ううん。凄い疲れてるみたいだったから。
○○:優しいんだね。
紗理奈:そんなことないよ。
○○:(笑)
??:なっちょ!
○○:(ん?なっちょ?)
2人の女子が紗理奈に近づいてきた
紗理奈:あ。おーい。
○○:(あの2人って、確か同じクラスの…)
紗理奈:あ、ごめんね。“なっちょ”って私のあだ名なの。
○○:あ、そうなんだ。
愛奈:君が引っ越してきた○○くんだよね?初めまして高瀬愛奈です。
芽依:東村芽依やで。
紗理奈:二人とも同じクラスだから仲良くしてあげてね。
○○:うん。もちろんだよ。
○○:あ!改めて、五崎○○です。よろしく!
愛奈,芽依:よろしく〜
紗理奈:それで、2人共どうしたの?
愛奈:このあと、いつものメンバーでご飯食べに行くんだけど。
芽依:なっちょはどうする?
紗理奈:うーん。でも…
紗理奈は○○の方を見た
○○:俺なら大丈夫だよ。行って来たら?
紗理奈:ありがとう!今度みんなも紹介するね。
○○:わかった。あ、この学校でおすすめの場所はないの?
紗理奈:おすすめの場所か…
愛奈:だったら、あそこじゃない?
芽依:めいも同じ。
紗理奈:そうだね。
○○:?
◯◯:ここかぁ。
○○は紗理奈達のおすすめで屋上に来た。
前の学校は屋上は禁止だったが、日向坂高校は大丈夫らしい。
○○:っていうか、本当に誰もいないじゃん。
○○:え?屋上!?
紗理奈:うん。あそこ学校内では結構人気の場所なんだよ。
愛奈:あそこにいると結構落ち着くんだよね。
芽依:めいも落ち着く。
○○:へぇ~そうなんだ。
潮:多分、今は誰もいないと思うよ。
○○:え?なんで?
愛奈:多分、もう下校時間だからじゃないかな。部活もないみたいやし。
芽依:多分みんな遊びに行ってるよ〜。
○○:そ、そうなんだ。
紗理奈達のいう通り、いつもは賑わってるようだが、今日は休みのためか誰も来ていなかった。
○○:わぁ!
外を見てみると豊かな自然の景色が映っていた。
○○:こんな場所があったなんて…後で潮さん達にお礼言わないとなぁ。
○○はイヤホンをつけて音楽を聴きながら時間の許す限り景色を眺めながめていた
その後、無事に帰宅し、私服に着替えた時、母の桜子に呼び出されたのでバイクに乗って警察署内にある研究所に向かった。
○○:こんばんは。
一樹:おっ!○○くん。
浩二:よく来たな。
三郎:桜子さんなら奥の机のところで待ってるよ。
○○:分かりました。
○○は三郎が言っていたところに向かい、そこにはもちろん…
桜子:あ!○○!よく来たね!
ギュー
○○:だから、抱き着くなぁ!
桜子:あぁ。ごめんごめん。
○○:まったく、恥ずかしくないの?
桜子:全然。
○○:はぁ。もういいよ…
??:相変わらず大変だね。○○くん。
○○:大樹さん!信吾さんも!
上代大樹(かみしろ だいき)。この前のグロンギ復活事件で亡くなった柿崎悟の部下の一人で、現在は悟に代わってグループのリーダーをしている。(・・・悟部下1)
下村信吾(しもむら しんご)。大樹さんと同じく悟の部下の一人で、グループの副リーダーとして大樹を支えている。(・・・悟部下2)
○○:あれから、どうですか?お仕事は。
大樹:博士がまぁ面白いから楽しいよ!
○○:そうですか!
信吾:もちろん。苦労するところもあるけどね。特に体力面で。
○○:あぁ。
桜子:そこは本当にごめんなさい。
信吾:いえ。仕方がないですよ。これから、少しずつ鍛えていきましょう。
桜子:ありがとうございます。
○○:そういえば、他のお2人は?
大樹:あぁ。“海翔”と“弘樹”は、明日には戻ってくるよ。
○○:そうですか。
海翔と弘樹とは蝙蝠型のグロンギ、ゴオマによってケガをした。残りの悟の部下達のことである。
○○:これで楽になるんじゃないですか?
大樹:そうかもな 笑
信吾:大樹。まだ書類が残ってるから、行くぞ。
大樹:おっと。そうだった。じゃあな。○○くん。
信吾:今度、一緒に飯でも食べに行こうな?
○○:はい!もちろんです!
○○:本当に良い人達だよね。
桜子:えぇ。本当に彼らには助かっているわ。
○○:良かったね。
桜子:そうね。
○○:で、俺を呼んだ理由って?
桜子:あぁ。そうだったわね。
すると桜子はある紙を広げた。
○○:これは?
桜子:この前のゴールデンウィーク中に、遺跡に行ったときに見つけた新たな文字よ。
○○:(やっぱり母さんの思ってた通りだったんだ。)
○○:それで、これにはなんて?
桜子:ここには、○○が変身する戦士クウガの一部について書かれていたわ。
○○:え!?クウガの!?
桜子:そう。書かれていたのは、「戦士の決意を固めし時、伝説のベルト「アークル」と共鳴し、真の戦士へと覚醒する」
○○:この言葉って前にも…
桜子:えぇ。多分、これはベルトのことについてを指しているんだと思うわ。
○○:じゃ、あのベルトはアークルっていうんだ。
その後、アークルについて色々書かれていた。
アークルは生き物を変化させる不思議な霊石・アマダムというのをベースにして、古代の科学者が開発した一種の戦闘用強化装具らしい。
人間の潜在能力を強化すると共に、特殊な生体甲冑を生成して、装着者を超人戦士に変身させる超パワーを秘めている。
だが、あまりにも強大なパワーの乱用を防ぐため、正しい心を持つ者にだけ反応するよう、特殊なプロテクトも施こされていて正しい心を持つ者が、戦士としての強い心と肉体を兼ね備えた時、アークルは、はじめてそのパワーを開放し、戦士クウガを生み出す。
つまり、それに○○は該当したということだ。
その事に○○は自身が該当したことに対して信じられなかった。
桜子:そして、メインはここからよ。「戦士クウガは4種の姿に変えて邪悪な存在グロンギの特性を見極めながら、封印したり」
○○:4種の姿…ッ!
すると○○の頭の中にビジョンが流れ込んできた
桜子:「1つ。邪悪なるもの あらば 希望の 霊石を 身につけ 炎の ごとく 邪悪を 打ち倒す 戦士あり」
○○:(俺が最初のビジョンで見て、この前変身した時のクウガ!)
桜子:「1つ。邪悪なるもの あらば その技を 無に 帰し 流水の ごとく 邪悪を なぎ払う 戦士あり」
○○:(青いクウガ!素早く動けそうだ!しかも何か棒みたいなのを持ってるし!)
桜子:「1つ。邪悪なるもの あらば その姿を 彼方より 知りて 疾風の ごとく 邪悪を 射ぬく 戦士あり」
○○:(緑のクウガ。武器は銃・・・というよりボウガン…か?)
桜子:「1つ。邪悪なもの あらば 鋼の 鎧を 身につけ 地割れの ごとく 邪悪を 切り裂く 戦士あり」
○○:(紫のクウガ!大剣持ってて、結構パワー系な感じだな。)
桜子:このことから導き出せるのは。どうやら、クウガにはまだ隠れた力があるみたいなの?
○○:隠れた力…
桜子:ん?何か、ビジョンは出てきたの?
○○:あぁ。あの時以来にね。間違いない。この文字はクウガの形態について書かれていたんだ!
桜子:やっぱりそうだったのね。
○○:でも、どうやって…そういう形態になれるのかは分からないよ。何か書かれていない?
桜子:そこまでは何も…
○○:だよね…ごめん。無理を言って。
桜子:大丈夫よ。○○なら何とかなるって。
○○:そうだね。ありがとう。
ー翌日ー
〇〇は昨日の見たクウガの姿について考えてながら登校し、
○○:(うーん。どうやったら、他の姿になれるんだろ…)
ずっと自問自答していた。
すると
??:あ!先輩~!
○○:ん?あぁ!昨日の!
??:覚えててくれてたんですね!嬉しい。
○○:昨日はありがとう。おかげで遅れることなく行けたよ。
??:なら、良かったです。
〇〇達は微笑みあった。
美玖:あ!私、1年A組の金村美玖って言います。
○○:俺は2年A組の五崎○○。よろしく。
美玖:はい!
美玖:あの…もし良かったら、このまま一緒に登校しませんか?
○○:うん。構わないよ。
美玖:ありがとうございます!
〇〇達は歩き出した。
美玖:そういえば、さっき悩んでいるみたいでしたけど、どうかしたんですか?
○○:あぁ。別にたいしたことじゃないけど、ちょっとね。
○○:(噓です。結構悩んでます。)
美玖:そうなんですか。
○○:うん。
美玖:確かに、不安ですよね。新しい学校での生活ですし。
○○:そうだね。(学校のことで悩んでいると思われてる…)
美玖:でも、悩んでても仕方ないと思いますよ。
○○:え?
美玖:私も時々不安になることがあるんですけど…
美玖:でもそういう時には、前を向いてやれることからやっていく。
美玖:そうすれば、何かがふと見えてくるって私は思いますよ。
○○:(何かが見えてくるか…)
○○:確かにそうかもしれないね。
美玖:ですよね!
○○:ありがとう。金村さん!
美玖:さんはつけなくていいですよ。
○○:じゃ、何て呼べばいいかな?
美玖:そ、そうですね…下の方の名前で呼んでくれると嬉しいです。
○○:じゃ、呼び捨てにするのはなんか偉そうだから…美玖ちゃんって呼んでもいいかな。
美玖:は///はい!(なんか恥ずかしいなぁ///)
美玖はなんか照れているようだった
美玖:あ。先輩のことはなんて呼べばいいですか?
○○:俺も下の名前でいいよ。
美玖:じゃ、○○先輩って呼びますね!
○○:うん、分かった。これからよろしくね。
美玖:はい!
気が付くと学校の前に到着していた
美玖:なんか、あっという間でしたね。
○○:そうだね。
美玖:あの、○○先輩。今日の昼休み先輩のところに行ってもいいですか?
○○:え?うん。別に構わないけど。
美玖:良かった。友達を紹介したいので待っててくださいね!
○○:うん。わかった。
美玖:じゃ、昼休みに!
○○:うん。またね。
〇〇は美玖と別れて教室に行くと
潮:○○くん。おはよう。
愛奈,芽依:おはよう。
○○:おはよう。潮さん。高瀬さん。東村さん。
潮:ねぇ。今日誰かと一緒に登校してなかった?
○○:あぁ。うん。“金村さん”とね。
潮:そっかぁ。美玖ちゃんとね。
〇〇:うん。(まだ転校してきて2日目なのにいきなり、他人に美玖ちゃんって言ったら変な噂になって美玖ちゃんにも迷惑をかけてしまいそうだからなぁ…)
○○:っていうか、知り合いなの?
潮:中学校の時に一緒に美化委員になっててペアを組んでたんだ。今でも時々話すんだよ。
○○:そうなんだ。
愛奈:凄く仲良さそうだったけど。○○くんの方こそ知り合いだったの?
○○:知り合いっていうか、昨日、靴箱の置く場所と事務室がどこにあるのかを教えてくれたんだ。
芽依:そうだったんや。
○○:ちゃんと話したのは今日が始めただけどね。
潮:でも凄いね。もう後輩とも仲良くなれたなんて。
○○:そうかな?
愛奈:そうだよ。私達はいつものメンバーとしか話してないし。
芽依:めい、人見知りやから、なかなか自分からしゃべることができへん。
○○:それは人それぞれだから、仕方がないよ。
愛奈:○○くんって優しいよね。
○○:そんなことないよ。
芽依:ううん。めっちゃ優しい。
潮:○○くんがすぐに人と仲良くなれるのか分かったかもしれないね。
○○:そうなのかな?
○○:(まぁ、そう思うことにするか)
そして、午前の授業を受け昼休憩になった
その1分後…
美玖:○○先輩!
○○:あ。金村さん!
美玖:あ!名前じゃなくなってる!
○○:あ、ごめん。美玖ちゃん。
美玖:えへへ///
?1,?2:こんにちは先輩。
○○:あ、こんにちは。この子たちが?
美玖:はい。私の友達です。
陽菜:初めまして!美玖と同じ1年A組の河田陽菜で〜す。
愛萌:同じく1年A組の宮田愛萌です!
○○:(宮田愛萌って…え!?)
○○:あ、2年A組の五崎○○です。よろしく。
陽菜,愛萌:はい!
美玖:後、別のクラスの友達が屋上で待ってるので早くいきましょう!
○○:え?もしかして、一緒にお昼食べるってこと?
美玖:あれ?言ってませんでしたっけ?
○○:聞いてないよ。
美玖:ご、ごめんなさい!!
○○:大丈夫だよ。ちょっと待っててね。
美玖:はい!
陽菜:本当に優しいね。
美玖:でしょ!○○先輩は本当に良い人なの!
愛萌:あれれ?みく〜、もしかして○○先輩に惚れちゃった?
美玖:な、何言ってるの!?
愛萌:めっちゃ慌ててる。怪しいなぁ。
美玖:うぅ///
陽菜:でも、わかるよ。私も惚れたかも///
美玖:え…
愛萌:みく、顔怖いよ…やっぱり惚れてるんだね。
美玖:もう///
○○:よし。行くか。
潮:美玖ちゃんに誘われたの?
○○:そうだけど。
愛奈:へぇ。やるね。
芽依:(声が聞こえてたけど、美玖ちゃん呼びなんや〜)
○○:え?何が?
潮:ううん。こっちの話。楽しんでね。
○○:うん。ありがとう。
そして、美玖達のところに戻ると
○○:お待たせって…美玖ちゃんどうしたの!?顔真っ赤だよ!?
美玖:な、何でもないので大丈夫です!
○○:そう?ならいいんだけど。
美玖:じ、じゃ、行きましょう。
そして、屋上に行くと
美玖:みんなぁ!連れてきたよ!
美玖がそういうとベンチに座っていた女子生徒達5人がこっちを向いた
?1:あ!美玖だ!
?2:やっと来たぁー!
?3:やっほっす~!
?4:あ!あなたがもしかして噂の転校生の先輩ですか?
○○:噂?
?5:なんか凄い優しい先輩だって噂になってましたよ。
○○:は、はぁ。
美玖:ごめんなさい。多分、その原因を作ったのは私です。昨日の先輩があまりにも優しかったのでつい。
○○:別に大丈夫だよ。ありがとうね。
美玖:は、はい!
〇〇,美玖以外:(美玖…絶対に惚れてるなぁ。)
鈴花:あ、そういえば名前がまだでした。1年B組の富田鈴花です。
明里:同じくB組の丹生明里です!!
好花:1年A組の松田好花です。
ひより:1年B組の濱岸ひよりでーす。
美穂:1年B組の渡邉美穂です。
○○:2年A組の五崎○○です。よろしく。
5人:はい!
美玖:じゃ、さっそく食べよう。
〇〇達はみんなでベンチに座りお昼食べることになった。
順番は陽菜、美玖、俺、愛萌、美穂。
反対側には好花、鈴花、明里、ひよりの順番になった。
○○:なるほど、美玖ちゃん達はお弁当だったから俺の迎えに来て、待っていた皆は食堂でパンとか買ってたんだね。
美穂:そうなんです。結構、人気なので奪い合いになっちゃうから時間がかかっちゃうんです。
明里:でも、まにあっあおでがいじょうぐでふ。
○○:ん?なんていったの?…って
好花:丹生ちゃん!口の中入れすぎ!
鈴花:喉の詰まっちゃうよ!
ひより:お茶、早く飲んで。
明里:ごめんなさい…
○○:慌てずに食べてから話してね。
明里:はーい!
○○:丹生さんって結構おてんばなんだね。
美玖:はい。でもそこが丹生ちゃんらしいっていうか落ち着くんです。
○○:なるほど。
美玖:それにしても○○先輩のお弁当凄くおいしそうですね。
○○:そうかな?
陽菜:お母さんに作ってもらってるんですか?
○○:ううん。俺が作ってるけど。
愛萌:え!?そうなんですか!?
○○:うん。母さんさ。仕事が忙しくてあまり帰れてないし、そもそも料理ができないからね。
美穂:そうなんですね!
美玖:料理ができるなんてすごいです!
○○:ありがとう。
○○:あ!そういえば宮田さん。
愛萌:はい?
○○:井口眞緒って知ってる?
愛萌:え!?眞緒さん!?なんで知ってるんですか!?
○○:前の学校で同級生だったから。
愛萌:そうだったんですね!
美穂:ねぇ愛萌。眞緒さんって?
愛萌:小さいころよく遊んでて、私にとってお姉さん的な存在だったんだ〜!
○○:そうだったのか。
愛萌:先輩!眞緒さん元気にしてましたか?
○○:あぁ。いつも賑やかでクラスのムードメーカーだよ。
愛萌:ウフフ。その感じだと、昔から何も変わってないみたいですね。
○○:そうなんだ。(昔からあんな感じだったのか)
○○:眞緒からの伝言でまた遊ぼうねだってさ。
愛萌:そうでしたか。私も眞緒さんに早く会って遊びたいです。
愛萌:○○先輩!ありがとうございます。
○○:いやいや。眞緒に言われただけだから。
愛萌:それで、○○先輩と眞緒さんって付き合ってたんですか?
美玖:ビクッ!
○○:いや、まったく。普通に仲のいい友達だったって感じだから。
愛萌:なんだ。つまんないの。
美穂:ちょっと愛萌!先輩に失礼だよ。
○○:別に大丈夫だよ。ちなみに俺、まだ誰とも付き合ったことがないしね。
美玖:え!そうなんですか!?
美玖が前のめりになって話してきた。
○○:お、おう…
美玖:○○先輩。こんなに良い人なのになんでなんだろう?
○○:そう。言われると恥ずかしいな。
鈴花:もしかして、○○先輩って鈍感って言われませんか?
○○:うん。よく言われるし、自分でも実感もしているし…
○○:あんまり、そういうのに興味がないのかも。
好花:なるほど。
陽菜:頑張らないとね? ボソッ
美玖:う、うるさい/// ボソッ
そして、〇〇達は後休憩が終わる5分前まで話していた
その後、午後の授業も受け終わり、〇〇はなんとなくだが、再び屋上に来て音楽を聴きながら景色を眺めていた。
○○:(はぁ。今日の昼もすごく楽しかったけど、この感じがやっぱり落ち着くなぁ。なんか眠くなってきた)
そして、〇〇が寝そうになった時
“ねぇ…”
○○:(ん?なんか聞こえるような)
“ねぇってば。聞こえてる?”
○○:(やっぱ俺に聞いてる!?)
はっ!!
俺はイヤホンを外し振り向くと
ポニーテールをした女子生徒が目の前に立っていた
??:やっと気づいてくれた。
○○:ご、ごめんなさい!あまりにも気持ち良かったから寝そうになってました。
??:あ!それ私もわかる!この景色眺めてるとホッとするんだよね。
○○:ですよね…って、あなたは?
美玲:あ。ごめんごめん。私、2年B組の佐々木美玲っていうんだ。
○○:佐々木さんね。
美玲:あ、でも佐々木ってこの学校に結構いるから下の名前で呼んで欲しいなぁ。
○○:わかった。じゃ、美玲さんって呼ぶね。
美玲:うん。
○○:あ、俺は、五崎○○っていいます。
美玲:うん。知ってるよ。まなふぃから聞いたもん。
○○:ま、まなふぃ?
美玲:あ、〇〇くんと同じクラスの高瀬愛奈のあだ名なんだ。
○○:そっか。高瀬さんの。
美玲:うん!そうそう!
あ!後タメで良いよ!同学年なんだし!
○○:分かった。それで、俺に何か?
美玲:うん…ちょっとね。
美玲さんはもじもじしながら俺に問いかけた
美玲:ねぇ…
○○:?
美玲さんは一歩前俺に近づいてきて
美玲:○○くんはさ。アイドルのなり方って知ってる?
○○:え!?アイドル!?
俺は予想外すぎる質問に動揺した
美玲:あ、ごめん!ごめん!いきなりでびっくりしたよね!
○○:ま、まぁ、そうだね。でも、なんで聞いたのアイドルのなり方って?
美玲:私、アイドルになりたいんだ。だから聞いたの。
○○:そうなんだ。
美玲:○○くんって音楽が好きなんでしょ?
○○:うん。
美玲:だったら、アイドルになる方法とか知ってるのかなぁって。
○○:なるほどね。
美玲:それで何かないかな?
○○:うーん。ごめん。そういうのには詳しくないんだ。(大体、オーディションになると思うけど…)
美玲:そうなんだ…
○○:ごめんね。
美玲:ううん。大丈夫だよ。
○○:にしても、アイドルになりたいかぁ。
美玲:やっぱり変だよね…
○○:そんなことないよ!いい夢じゃん!
美玲:え!本当!
○○:うん。夢が大きくて羨ましいよ。
美玲:○○くんはどんな夢があるの?
○○:俺は地味かもしれないけど、こういう日向町みたいな自然の風景の中でゆっくり暮らすことかな。
美玲:地味じゃないよ!素敵な夢だね。
○○:あ、ありがとう。でも…
美玲:?
○○:せっかく、美鈴さんの夢を聞いたのにこのままって訳にもな。
美玲:え?
○○:あ、そういえば、他の人もアイドルになりたい人もいるの?
美玲:うん。何人かいるよ。
○○:そっか。じゃ、その人達と相談して案を出してみるか。
美玲:え?いいの?
○○:もちろん。何ができるのかわからないけど力になりたいから。
美玲:ありがとう!じゃ!
ギュッ
美玲さんは俺の手を握った。
○○:え?
美玲:実は何人かある場所に集まってるの。だからそこに行こっ?
○○:わ、分かった。
美玲:じゃあ行こうー!
○○:え、えぇ~!(このまま行くのかよ~!)
○○は美玲に腕を握られたまま彼女の友達がいるという場所に向かった
(次回予告)
美玲:みんな、連れてきたよ。
○○:にしても、皆、本当にアイドルになりたいの?
?1:でも、夢と現実は違うよ。
○○:今後、今後、自分がどうなるのかっていうのは分からないわけじゃん?
全員:…
○○:やってみないか?アイドル部っていうのをさ!
?2:な、なんなんだ!
○○:俺はその間に奴を引き付ける!
美玲:え!?そんなの危険だよ!?
○○:大丈夫!俺を信じて!
○○:変身!
美穂:さっきの方は一体…
○○:彼は…
次回、EPISODE2 仮面