HINA-KUUGA PROLOGUE 2 覚悟
(◯◯視点)
翌朝、宿泊施設に泊まっていた俺達は6時には目を覚ました。あと腹にできていたベルトの痣は昨日旅館に着いた時にはすでに無くなっていた。話は戻って起きた後、悟さんの部下の警官の皆さんと共に再び洞窟に向かうと
◯◯:(やっぱり…)
悟さんの死体が発見された
悟さんの部下の皆さんは全員涙を流していた。
悟さんはとても信頼されていた。それは俺でもわかる。
彼は自分の正義を貫いたのだ。でも…あの時俺が…
その後、警視庁に要請をし、俺達は事情聴取をされ、俺は流石に昨日あったことを言うのは信じてもらえないと思い、悟さんがなかなか来ないので少し待ってから出たと言った。最初は最後に出てきた俺が疑われたが、悟さんの死亡推定時刻が午後7時だったため、午後5時前には山を降り、その後、宿泊施設に母さん達とずっといたためアリバイが成立し、容疑者から外れた。
俺はホッとしたのと同時に…いや、あの時からずっと後悔していた。もし悟さんを止めることができたのなら、助けられたのではないのかと。
その後、俺達が山を昇り降りした道とは向かい側の方に謎の足跡、そして約200もの人間が入りそうな穴が見つかり足跡は人間でも他の動物ではなく、ここで浮上したのはこの足跡が持つ謎の生命体が悟さんをやったのでは無いのかと言うのが浮上した。と言うよりもそれしかないと思わざるを得なかったと言ったほうがいいだろう。
後、遺跡内で起こった地震は町内では起こっておらず遺跡内のみだったそうで、それも謎の生命体の仕業ではないのかということになった。
とりあえず対策として、この町に新たな警察署を配置し特別な部隊を発足することにしたようだ。俺たちも今回の事件の関係者のためこの事について聞かされたが、極秘のため誰にも言わないように言われた。
それもそのはずだ。この町で警官が殺されたこと、そしてそれが噂になっていた山で起こったことがもし知り渡ったら大混乱になってしまうからだ。
このようなことがあったため時間がどんどん過ぎていき気づいたら夜になっていた。
その後、宿泊施設の帰り道
一樹:なんか大変なことになったな。
浩二:あぁ。
三郎:そうだな。
◯◯:母さん大丈夫?
桜子:えぇ。みんなごめんね。私が資料を見つけて調べようと思ってしまったせいで。
一樹:そんな!?桜子さんのせいじゃ無いっすよ!
浩二:そうですよ!
三郎:俺たち、これからも桜子さんの元で働きたいです!
桜子:みんな…
◯◯:まぁ、俺の場合は久々に母さん達会えて嬉しかったから。その…
桜子:?
◯◯:母さんは悪くねぇよ!
桜子:ありがとうぅ〜◯◯〜
◯◯:うっ!抱きつくなぁ!く、苦しい…
桜子:あぁ。ごめんごめん。
本当に反省してるのだろうか?
でも、母さんが元気になってよかったと思った
桜子:さぁ。帰って一杯やろう!
3人組:おう!
俺、酒飲まされないよな…
桜子:あ、でも◯◯はだめだよ?まだ未成年なんだから。
良かった。常識はあったわ。
◯◯:分かってるから。早く帰ろっ?
桜子:そうね。
そう賑やかに旅館に戻っていると
ササッ
◯◯:ん?
桜子:どうしたの?
◯◯:何か聞こえない?
桜子:え?
ササッ
また音が聞こえた
一樹:草の音か?
浩二:だったら風じゃないか?
三郎:今そんなに風が吹いてないぞ
三郎さんの言う通り風が吹いていない。
それに…
桜子:この音は人が草を履けて通る音よ。
3人組:え?
その通り。この音は人が関係してる音だ。
母さんの家系は耳がすごく敏感でどんな音前なのか把握でき、俺もそれを受け継いでいる。
サササッ
音がどんどん近づいてくる
桜子:◯◯。
◯◯:うん。
〇〇,桜子:来る!
シュッ
そいつは俺たちの頭上を超え正体を表した
◯◯:なんだこいつ。
顔は大きく飛び出した6つの黒い目にモヒカン頭が目立ち、側頭部にはクモのような脚、肩から胸にかけてはクモの巣のような装飾品を身に付けており、腰元には褌、手首にはバンテージを着用している。
間違いなくと言っていい蜘蛛の怪人である。
蜘蛛怪人:ビンゲン リヅベダ ギラバサ ザジレス ゲゲル。
一樹:何言ってるんだ?こいつ。
浩二:知ってるわけないだろ?
三郎:多分、あいつの言語なんだろうが…
確かにそうかもしれんそれに奴はどんどん近づいてくる。間違いなく殺される
その時
◯◯:!
また頭の中にビジョンが入ってきた
そのビジョンにはこの前に見たビジョンと似ているが蜘蛛怪人の方の姿がメイン的に映っていた
◯◯:まさか…
桜子:◯◯?
やるしかない!
俺は蜘蛛怪人に突っ込んだ
◯◯:うおぉ!
桜子:◯◯!
3人組:◯◯くん!
蜘蛛怪人:ダバレ!
俺は蜘蛛怪人の攻撃をかわし腹に向かってカウンターの拳の一撃を与えた
蜘蛛怪人:グオッ…
それと同時に腕が変わった
◯◯:変わった!
桜子,3人組:!?
俺は何度も攻撃しまくり完全に姿が変わった
桜子:◯◯…なの?
三郎:わかりません…
蜘蛛怪人:ヅボグ リジバブ バダダバ。
◯◯:ハァ…ハァ…
蜘蛛怪人:ラザラザ ズバンゼン ザバ。
蜘蛛怪人は口から糸を吐き、◯◯の首に縛りつけた
◯◯:クッ…
そのまま◯◯を振り回し投げ飛ばした
◯◯:グハッ…
桜子:◯◯!
蜘蛛怪人:ゾン デギゾバ クウガ!
◯◯:(体が思ったように動かない…)
蜘蛛怪人:ゴバシザ!
蜘蛛怪人は再び口から糸を吐いた
◯◯:(でも!)
だが、◯◯は一瞬の隙に糸を掴んだ
蜘蛛怪人:ッ!
桜子:!
3人組:おぉ!
今度は◯◯が蜘蛛怪人を振り回し草むらの方に投げ飛ばした
蜘蛛怪人:ゴドゲデソジョ クウガ…
蜘蛛怪人は草むらの奥に行き姿を消した
一樹:やったんですかね?
桜子:いいえ。かすかだけど音がする。
浩二:逃げたってことですね。
三郎:とりあえず、一難は去ったってことですか?
桜子:そうね。それより◯◯は!
◯◯:ハァ…ハァ…
◯◯は膝をつき元の姿に戻っていた
◯◯:なんとか…なったか…
桜子: ◯◯!
◯◯:母さん…ごめん。
桜子:今は謝らなくていいよ。立てる?
◯◯:うん…。
◯◯は自力で立ち上がれたがふらついている
桜子:その感じだと歩けそうにもないわね。みんな、お願い。
3人組:イエッサー!
3人組の中で一番体が大きい浩二が◯◯をおぶって旅館まで戻った
数時間すると◯◯も体力が回復し桜子達も安心したところで
桜子:さてと。本題に入るけど、さっきのあの姿は一体なんだったの?
◯◯:実は…
◯◯は昨日何があったのか全てを話した
桜子:そのビジョンが見え終わった時にはそこにいて石棺を開けてベルトを見た時に◯◯の体の中に入ってその後気付いたら外に居たということね。
◯◯:うん。初めてビジョンが見えた時には無意識に体が動いてそこの場所に移動して、外に移動した時はワープみたいな感じだったな。
桜子:もしかすると、そのベルトが◯◯を呼んでたのかもしれないわね。
◯◯:でもなんでなんだろう?
桜子:実は◯◯がさっきまで休んでいた間に改めて◯◯お爺ちゃんが持ってた資料を見てたんだけど、これは歴代の五崎家がずっと管理していたみたいなの。
◯◯:え!?
3人組:そうなんすか!?
桜子:えぇ。つまり、昨日行った遺跡は私と◯◯の先祖が関係していると考えられるわ。
◯◯:じゃあ、もしかして…
◯◯:あのビジョンに写っていた戦士見たいなのは…
桜子:おそらく…あなたのご先祖さまよ。
◯◯:!?
桜子:そして、長い時経てそれが◯◯に受け継がれた。
一樹:マジっすか…
浩二:なんか凄いことになっちゃいましたね。
◯◯:それについては分かったよ。でも、一つ疑問点があるんだ。
三郎:疑問点?
◯◯:俺のビジョンで見た戦士の姿は赤い姿をしていた。だけど…
一樹:確か◯◯君が変身した時の姿は…
浩二:白…だったよな。
◯◯:コクッ
三郎;◯◯君専用の姿だったとか?
桜子:三郎。それは違うわ。
三郎:え?
浩二:どう言うことですか?
桜子:遺跡に書かれていた文字を要約して解析してみたの。
◯◯:え!?そこまでやったの!?見た感じ10000文字はあったよ!?
3人組:(い、10000文字!?)
桜子:あまり私を舐めないでよ。
3人組:(確かに◯◯君が休んでいた時、凄い集中力で作業してたもんなぁ…)
桜子:で、解析してみた結果…あの姿は“不完全な姿”ということよ。
◯◯:…
3人組:不完全…
桜子:◯◯。戦ったあの時、どう思って戦ってたの?
◯◯:…正直、怖かったよ。死ぬかもしれないと思ってたから。
桜子:壁の一部にはこう書かれていたわ。「真の覚悟を持った者が立ち上がりし時、戦士として覚醒する。」
◯◯:真の覚悟…
桜子:◯◯には覚悟が足りなかった。だから不完全な姿で体力もすぐに消耗いたんだと思う。
◯◯:そうだったのか…
3人組:(◯◯君…)
それ以降も桜子は壁に書かれていた文字の意味についていろいろ教えた
まず怪人はグロンギという人間とは生物学上、同一の存在であり、極めて近い身体・血液成分を持つ、人類に極めて近い超古代の好戦的な先住人類だという。残忍かつ闘争心旺盛であり、超古代にある戦士によって封印されていたらしい。
他にもいろいろ話していたが◯◯の耳の中にはあまり入ってこなかった。
一体、○○はこれからどうしていくのだろうか?
次回、PROLOGUE1−3 変身
(今回出てきたグロンギ語)
・ビンゲン リヅベダ ギラバサ ザジレス ゲゲル
(訳:人間 見つけた 今からゲゲルを始める)
・ダバレ
(訳:馬鹿め)
・ヅボグ リジバブ バダダバ
(訳:角が短くなったな)
・ラザラザ ズバンゼン ザバ
(訳:まだまだ不完全だな)
・ゾン デギゾバ クウガ
(訳:その程度かクウガ)
・ゴバシザ
(訳:終わりだ)
・ゴドゲデソジョ クウガ…
(訳:覚えてろよ クウガ…)