#51 アイスキャンディみたいな私
私の好きなシンガーはとても優しい清い心を持っていて、彼はブログにこんな事を書いてくれている。
明るく楽しくいる方がよいと決めて、心に重たいものを抱えている人はたくさんいると思うし、僕の音楽を聴いてる人には特に多いのかもしれない。
私は今までの自分の経験を踏まえて明るく振る舞おうと決めた。女である場合特にだと思うけど、暗くいて、自分の本来の雰囲気を守っても良いことがないと思ったのだ。特に私は脚本が書きたいから色んな人と友達になって、人間のことをなるべく沢山知りたかったので、余計にかもしれない。
でも本来は言えない夢、とか他にも言えないコンプレックスがあるし、そういう重たいものを持っているので、明るくいる時は中々パワーを使うのだ。
だから彼のこの文章は、私にとって大きな救いだった。
最近知り合った人がいて、昨晩深い話をしていた。
まだ知り合って浅いけど、何か感じる雰囲気があって、夢のことを話してみた。
彼は「すっげえいいな」と呟いた後に「でも、どうしてほしい?どういう反応をしていれば君は嬉しいんだろう」と言った。
そんな細やかな事を言われたのは初めてで、一瞬にしてこの夢の話が隠していることで大事な事で、繊細な事だと分かってくれて…ぶわあああっと泣きそうに(笑)
そんな体験をした。
夜風がふわりと香る涼しい夜で、東京の明かりがどこかしこでピカピカと光り、そばで缶チューハイを手にした若者が楽しそうに笑っていた。
人が大事にしているものは中々見えない。人の痛みや傷も、なかなか見えない。笑っているようで泣いている心が沢山あって、それを想像できる人も少ない。
私が沢山話したと思って夢を打ち明けてきた人たちは、誰一人昨日の彼のような反応をしてくれなかったんだなと思った。私はいつも夢を打ち明けたときの相手の反応に傷ついて、何度も傷ついて、どんどん内側にこもった。
私の全てであり、縋っているものを誰も大事にしてくれないってことは、誰も私を大事には思ってないんだなって、思った。
だから昨日の真摯な反応に、救われた。
彼は「人を見る目が本当にないね」と笑ってくれた。
この出会いを書き記したかった。久しぶりに人と心で対話したと思う。本当に久しぶりに。いかに上辺で話し続けているか、ということで切なくなる。
昨日の夜を忘れないで持っていることにする。
駆け出しですが、働きながら書き手を目指しています。コンテンツを気に入って頂けたら、是非サポートお願いします。創作の糧にさせて頂きます!