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#21 うまく力が入らない時

何度でも思うけれどやっぱり若いうちから大成するのはかっこいい。
才能という要素があるにせよ、青くて逃げがちな頃に「頑張り続ける」を出来たものにしか与えられないものだと思う。

私が17歳の頃、映画を撮っていた頃、同じく17歳の松本花奈さんという女性監督が脚光を浴び始めていて、何度も打ちのめされた。
いまだに恐ろしいほどの嫉妬と羨望の醜い心で、彼女の作品は見れた試しがない。多分見れるまでもっと多くの時間が必要だろう。

今日は「頑張ろう」と思うことと、体にうまく力が入らずにソファやベットに沈むことを際限なく繰り返している。
こんなに時間があるのに、全く創作意欲が起こらず、書こうという気概が沸かない。自分の中の怠け者は何年も前から恐ろしいくらいの勢力で、頑張ろうとする私をねじ伏せてくる。
それはよく、その時の世の中の時世にも影響される。

「現実はいつも正解だ」という立川談志さんの言葉を常に脳に置いている。私が今テレビドラマを書けない現実は、努力の圧倒的不足を教えてくれる。

最近、古い付き合いの俳優さんが卒業の餞別にと脚本を送ってくれて、あまりの面白さにちょっと泣いた。
上手な人は「カットイン」がうまい。
状況説明を省いていきなり登場人物のリアクションから始める。対話で状況説明をこなす、その流れるような巧さ。

脚本を書くときは難解なパズルに似ていて、孤独でオタクな作業だ。だから構成が上手い人は多い。でも、セリフの巧さっていうのはなかなかついてこないようで、その二つを兼ね備えた作家は案外少ないと思う。スクールに通ってた時もそう感じたし、大学で誰かの劇を覗きに行ってもそうだ。

皆様に時間はありますか?
というのは、公募で結局落っこちたんだけど脚色を書いたことがあって、それをひょいっと載っけます。
もし脚本を読んで見たい方がいたら自由に読んではくれませんか?
自宅待機のお供にでも。
ここに何か言葉をもらえると、私は大変助かるんです。

ダメ元でリンクを共有しておきます。
石田衣良さんの「ラストコール」という短編をもとにしてます。

私は立派な人でもなんでもないんだけど、よく人にこういう目標を持っていることについて距離を置かれる反応をされることがある。
「素敵だね」と言ってくれる人も多いけど、引いてかなんなのか…分からないけど、急に態度を変える人も多い。
だからこのことを対面で語るときは人を選んでしまう。
もっとちゃんと私を知ってねって思う人にしか話せない。

あとは面と向かって語る機会を設けないのに、好き勝手噂だけする人だ。。。回り回って私のもとにも話は届く。哀しい。
別に嫌われてもいいとか、誰にどう思われてもいいとか、私はそういう器用なことは思えない。いつも怖いし、いつも怯える。
時たま人にどう思われるかが先行してしまって自分が消えていく感覚にも襲われる。1月2月はそれが酷くって、体調をずっと崩していた。

暗い思考は終わることなくグルグル回り続けるから、遠くの全く手の届かないところで燦々と輝くこの夢だけを目印に、重りのついた足元で一歩ずつ進む。

大成に何年かかるやら。


駆け出しですが、働きながら書き手を目指しています。コンテンツを気に入って頂けたら、是非サポートお願いします。創作の糧にさせて頂きます!