#1 ヘブン

胸に沈むぼんやりとした哀しみが夜を支配してくる。深い闇夜を更に暗くする。

感情が私の中に生まれた時に哀だけ取り上げて欲しかった。愛と哀が同じ響きなのがなんだかまた複雑だ。息苦しくなっていく。水に沈むみたく。

救いは文字の中にあるのか、温もりの中にあるのか、はたまた孤独の中にあるのか、そのいずれにもないのか。救われたいと毎日毎時毎分毎秒思ってしまって、思ってしまった。

私は部屋を1人で綺麗に片付けてお風呂場で命を終わらせた彼のことを忘れないし、別の国で亡くなった彼女のことも、大往生ののちに触れた祖父の冷たい額も忘れない。なのに、心の何処かでいつでも、希死念慮が薄暗く濁った渦を巻いている。
私の心は多分、だいぶ前から容量オーバーで溢れ気味で、それは多分叶わない夢のことで、そうで。

願っているというより半分以上囚われている。
離してくれない足にまとわりつく蔦のような存在に思えている。

昨日は楽しくない、セオリー通りに書き上げたプロットを意外にも褒められてとても苦しくなって寒くなって悲しく淋しくなって、メイクも落とさずに眠ってしまうことしか出来なかった。起きて、生きてるのが辛かった。

こんなことをつらつらと書けば、やめれば良いと思うだろうし、今朝の私の苦しそうな顔を見て母がついに、「死ぬくらいなら夢なんて叶えなくて良いからね」と言ってきて余計に苦しかったのだよ。

なんでこんなに難しいんだろう。
なんで、いわばどうでもいい仕事の事でネチネチキャンキャンと煩い女に怒られるのだろう。
汚い心が思ってしまった事。

夢を追ってる自分が好きだし、
いつでもドラマが好きだし、
脚本家はこの宇宙で1番カッケーし、
手元の現実があまりにも惨過ぎる。

お金配りおじさんが宇宙に飛んだ??本当にどうでもよくて腹立たしいニュースだ。

運気が好転します、なんて占い、馬鹿みたいに信じてるからほんとになってよ。
占いや神に恐ろしい信仰心を向けてる時点で、私は多分相当参っている。

夢が叶わなかったと悟るその瞬間が毎分毎秒近付いている気がして、心に壁が迫る。

幻想のような恋心にうつつを抜かしてまた無駄に傷付いたりした。女っていうのも昔から捨てたい。無駄なだけなのだ、わたしには脚本しかない!!!
これを取ったらもう、何もないよ、、、

必死に追い求め続けた12年という長い歳月がこんなにも重くのしかかってくるなんて、11の頃に知ってたら夢なんて発表しなかった。

残酷な教育の果て、無様に闇夜の中で涙をこぼす女がいる。

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