【#サウナ】蒸し、蒸された魂は何処へ行く。【#サ道】
「サウナ」をご存知ですか?
最近ではテレビでも取り上げられたり、雑誌「POPEYE」でも特集されるなど、サブカルチャー好きの若者にも波及しつつあるサウナ。
近年、訪れている「サウナ」ブームを後押しするかのようにドラマ化された「サ道」を改めて観て、これはnote書くと決めた以上、書きたいな、と。
「サ道」をちょっと変な角度から観つつ、僕なりの(?)サウナブームの楽しみ方をご紹介します。
そもそものサウナの印象
「俺、暑いの無理なんだよね〜」「あんなん拷問じゃん」「オジさんが入るものでしょ?」
僕もかつてそう思ってました。
ですが、会社の先輩に連れられて向かったサウナで、サウナへの印象どころか「人生」が変わりました。
その話は後述しますが、まずはサウナについての説明から。
サウナの起源
その起源は、フィンランド。
奇しくも1964年の東京オリンピックを機に日本に輸入されたとされます。
サウナの起源は2000年以上前のフィンランド、ガレリア地方。 食料を貯蔵したりスモークするための部屋が、いつのまにか沐浴する場所へと変わっていきました。 ... 日本では、1964年の東京オリンピックの選手村にサウナが設けられたのを契機に全国に広がりました。
引用元:http://www.fsj-ms.com/fsj/sauna/other/mame.html
サウナは美容効果にいい?
引用元:https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/8172?page=2
「サウナはオジさんのもの」と思っていた自分をあざ笑うかのように、サウナには美容と健康に大事な効用があるのです。
さまざまないい効果については、下記引用元見てくれればと思うのですが(投げやり)、注目したいのはここです。
サウナによって自律神経が影響を受け、活力が湧くと同時にストレス解消にもつながる!という効果です。サウナ+水風呂という温冷交互浴は、自律神経の働きを調整する効果があります。高温サウナでは体内の温度が上がるために身体が温度を下げようと調整し、次に水風呂では逆に血管が収縮するので、それを解消しようとします。(中略)自律神経の働きが強制的に促されるのですね。その結果、交感神経と副交感神経が互いに連携しあい、自律神経のバランスが整って活力が湧いてきます。(中略)さらに、交互浴のあとに休憩をすることでサウナや水風呂の緊張状態が和らぎ、反動で全身がリラックスされ、ストレス解消にもなるのです。
引用元:https://yurukashi.com/summary-of-health-effects-of-sauna/
要するに、
サウナ+水風呂+休憩=交感&副交感神経が促進=最高
というわけです。これ以外言うことはないです。
「整う」とか「サウナトランス」ってなんなのさ
で、よくサウナー(=サウナを好きな人)が言う「整う」という言葉なんですが、一応簡単に説明します。
理論的には先述の
サウナ+水風呂+休憩=自律神経&副交感神経が促進=最高
の自律神経&副交感神経が促進されることで、身体が心地よい「ディープリラックス」状態に入ります。その状態のことを、「整う」といいます。
で、どんな感覚やねん、ということなんですが、僕の実体験ベースだと、
・浴場のタイルの線がぐにゃりと曲がって見えてくる
・(露天風呂スペースにあるチェアに腰掛けて)まぶたにも血が通っていて赤く見えることに感動し、「生きている」実感から涙する
とにかく、キマってます。
感謝したい気持ちが浮かび上がってくるのがポイントです。
この人生を豊かにする「整い」だけでも十分なんですが、余談として、サブカルチャーとしての「サウナ」も存在します。
近年「エモい」という言葉があるように、そのレトロさが注目されています。そこには、例に漏れず「昭和の風景」も含まれているわけで。
それゆえに「銭湯」といったモチーフが「サウナ」と共に浮かび上がり、近年ブームになったのかなとも思うのです。
「サ道」劇中でも登場人物たちがサウナを童心に戻る場所と捉えたり、「遊び場」として捉えているのも、郷愁の思いのような「エモさ」を感じる場所としてサウナは存在しているのかもしれません。
【僕のサ道】サウナの想ひ出。人生が変わった日。
あの日は忘れもしません。
「サウナが趣味です」と、サウナの魅力についてたくさん伝えてくれている先輩からお話を聞くたびに、「サウナっていいのかもな、でもいつ行くものなんだろう」と興味はあるものの二の足を踏んでいました。
そんな中、仕事で大事なMTGがあり、コミュニケーションのすれ違いから、メンバーで埋めようのない溝のようなものができてしまい、みんながみんな、疲弊していました。
止められない口論の中、なんとかカタチが仕上がり、その仲介人として請け負った僕は、大変な心理的ダメージを負っていました。ため息をつきながらその先輩に
「サウナ、今日行きませんか?」
というと、すぐさま
「いいよ、定時にすぐに上がろう。」
もはや食い気味で答えてくれた先輩にいまでは(いまでも)感謝しかありません。
初めてのサウナ体験は、サ道10話で登場する「天空のアジト マルシンスパ」でした。
今まで地元のサウナでは3分と持たなかった僕を、
「7分入ろう、大丈夫だから」と笑いながらサウナの世界へ誘いました。
サウナストーンが熱せられパキパキという音と、独特な木の薫り、そして何より100度前後と高いはずの温度がなぜか心地よく感じられるサウナ室。
じんわりと玉のような汗が全身に現れると、なんだかボーっとしてくる。仕事でムカついた一言を言われたことなど、とっくのとうに忘れ、「無」になっていました。
ふと12分時計に目をやると、あれ、8分経っている。先輩が頃合いを見計らったのか、
「水風呂、行くか」と声をかけてくださいました。
水風呂も正直、冷たくて入れたことのない僕は内心断ろうと思っていましたが、意を決してサウナ室を出て、水を桶で取りました。
冷たくて、やっぱ無理だと思いつつも、ゆっくりと呼吸を整えながら入ると
「意外と、いけるぞ…」
十分に熱せられた身体と水風呂の間に、まるで優しく包んでくれるベールのようなものが冷たさを中和し、なんとも心地いい(これを、温度の羽衣とサ道の作者タナカカツキ氏はいいます)。
ゆったりと時間が流れる中で、16℃の水風呂のキラキラと揺らいで、幻想的な水面を眺めていると、気づけば2分も入っていました。
十分にサウナを楽しんだな…と思った矢先、
「ここが、マルシンが最高たる所以なのよ」と連れて行かれたのは、まさかのベランダと外気浴スペース。
京王新線と夜の街並みが眼前に広がり、夏の夜のなんとも言えない湿度を伴った風が身体を包み込んでいく。
ここは本場フィンランドではないけど、フィンランドの人がサウナを「自然と一体になること」と言うのが、身体でわかる。
生身の身体と、街が一体になって、境界線が曖昧になる瞬間。
この頃には、サウナに来る前に思い詰めていた仕事のことなど忘れて、なんとも言えない開放感と、自我の解放をただただ味わっていました。
館内着に着替え、冒頭の写真にもあるマルシンの名物「オロポ」(オロナミンCとポカリスウェットの黄金比率でできた飲み物)をガブガブと飲んで、一服。
館内のリクライニングチェアに腰掛けた瞬間、ぐわんと視界が揺らいで、まるで泥のようにそのままリクライニングチェアに沈んだ時に、「それ」は訪れました。
「整った…!」
全身の血流がフルに稼働し、脳内にエンドルフィンが駆け巡る。
圧倒的多幸感。
ほどよく疲労しゆっくりと眠りにつこうとする身体と、冴え渡る思考。
なんともアンビバレンスで、唯一無二。
そんなマルシンスパが、僕の「サ道」のはじまりでした。
現在はこんな状況ですが、収束した際にはぜひ行ってみてくださいね。
さいごに
コロナの影響で、サウナに行けておらず自律神経が"整っていない"僕ですが、辛いときは「サ道」を見て、精神統一しております。
僕がサウナにハマるきっかけになった「天空のアジト マルシンスパ」の回ももちろん収録。
また、そこから以前サウナにはまった僕が静岡にまで足を運んだサウナーの聖地、「しきじ」の回はサウナを知らない方でも驚きの光景を目の当たりにするでしょう。そんな「サ道」、ぜひ観てみてくださいね。