【#音楽】開催延期予定のコーチェラフェスティバルからドキュメンタリーが。そもそもコーチェラってなんだっけ
今朝、メールボックスにCoachellaからメールが来て飛び起きた。
昨日は頭痛で会社をお休みしていたのもあり、変な夢をいくつか見ていたからその延長かと思って不思議な感覚のままメールを読んでみると
Zy さん、過去 20 年間の Coachella で、これまで公開されなかったパフォーマンスをご覧ください
という題目で来たかと思えば
制作に 20 年を費やした音楽アーカイブ「Coachella: 20 Years in the Desert」の記録映像から、砂漠の中で始まったこのイベントが、大きな文化的影響を持つ巨大ミュージック フェスティバルへと進化を遂げてきた裏にある物語が浮かび上がってきます。
おいおい、なんじゃそりゃ、と。これ、一大事件だな、と。
世界一と謳われる、セレブリティで、ラグジュアリーで、そしてどこまでも音楽とトレンドに向き合っているといっても過言ではない「Coachella Valley Music and Arts Festival(コーチェラ・フェスティバル)」を書いていきたいと思います。
コーチェラ・フェスティバルってなんぞや
名前のコーチェラは、そのまま地名を示します。開催地はバキバキの砂漠地帯。砂塵だらけ。開催時期はずっと炎天下。でも設備や参加者への配慮やアメニティ(?)、金額によってVIP待遇などもあってか、「すごく快適」なフェスとされています。
第一回は1999年。第二回は1年の時を飛ばして、2001年に実施。2日間開催を経て、3日間開催となったのは2007年から。また、2012年より金・土・日のメンツを固定にしたうえで、2週にわたって開催する規模となりました。
また、その開催規模はロラパルーザ、ボナルーというフェスに並び、アメリカ最大を誇ります。また、世界屈指の音楽フェスティバルとして知られ、2週間の開催で経済効果は1,000億円といわれるほどの超ビッグフェスティバルなのです。
"Coachella: 20 Years in the Desert"について
この動画については下記記事の通りに、Radio Head、Rage Against The Machine、Björk 、Billie Eilish、Kanye West、Madonna、DaftPunk、BLACKPINKなど錚々たるメンツのステージングを観ることができます。
それだけでも衝撃ひた走ること間違いなしなのだが、中でも光るのはその開催の裏側なのです。
コーチェラやるぞ!あれ?仲間が大麻で捕まった?…
コーチェラの設立・運営をしているGoldenVoice設立時には仲間が大麻売買で逮捕されたりと大波乱の予感プンプンなはじまりなのですが、
それを裏切らないかのように、舞台は進みます。
初年度はヘッドライナーにBeck、Rage Against The Machineを招聘し、今アメリカをはじめとして世界を震わせていたシンボリックなバンドが見事なステージを魅せます。
しかし、次年度も開催を期待されていたところ…なぜか実施されない。
なぜなら1年目の実施で大赤字をこいてしまったため、開催なんてとてもできる状態ではなかったのです。
フェスは大盛況、でも大赤字で瀕死状態。
そんな中、Beck、Rage Against The Machineは「ギャラは後払いでいい」とサポートし、
ロラパルーザは本来競合他社であるにも関わらず、「音楽シーン」「ムーブメント」「カルチャー」の旗のもと資金援助したことで危ぶまれた存続も、事なきを得たようです。
ちなみに、この初年度にモリッシーを最前で見ていたのが僕の父でした。
そんなこんなで、1年飛ばして2回目の開催を成立させて、今では見る影もないほど巨大で最高級なフェスとなったコーチェラ。その役割とは、コーチェラが提示する物とは一体なんなのでしょうか。
コーチェラが、時代に提示するものとは
コーチェラが時代感を捉えたフェスであるということは間違いありません。
たとえば、2018年のBeyoncéのステージングが、その圧倒的エンターテイメント性で"Beychella"とも呼ばれたのは記憶に新しいです。当時は意識的にジェンダーのダイナミクスが働いていた時なのを覚えています。
あるいは昨年のChildish GambinoことDonald Gloverのステージングでは、「This is America」でのヒットをひっさげ、近年取り上げられてきたマイノリティの勝利ともいうべき、ブラック・カルチャーの世界観に震撼させられました。ライブ映像はコチラ。
この2例が示す通り、このコーチェラというフェスは毅然とした態度で「トレンド」、あるいは正しい音楽の歴史として働いていることがうかがえます。ヘッドライナーの変遷を見るだけでも、開催以降のロックやポップス、レイヴ、ハウス、ヒップホップ、アジアの流れをうかがい知ることができます。冗長になってしまうので出演者はコチラ。
さいごに
要するに、少し洋楽が好きだったり、「フェスによく行くけどサマソニくらいしか…」みたいな人はぜひ冒頭の動画見てくれればなと思います。
「海外スゲーんだぞ!」とかそういうわけではなくて、どちらかというと、こんなフェスが日本で見れたらなぁという希望と、こうしたインディペンデントな音楽の歴史や変遷をフェスを通して見てみるという体験はしてみてもいいのかなぁ、と思うnoteでした。
余談、というか自慢、そして悲しみ
実は、このコーチェラに、会社の大型有休を使って家族3人(父・僕・弟)で行こうと計画し、チケットをゲットし、ツアーも組み、準備も整え行こうとしてました。父は20年ぶりのコーチェラに胸躍らせていました。
しかし、その矢先、新型ウイルスによって延期が決定(10月を予定しているらしい)しました。延期の決定に関しては某国の政府と違ってめっちゃ早くて助かるところもありましたが、めちゃめちゃ残念でした。メンツ良すぎでしたもん。
そんなコロナ・エラにおける音楽の”新しい価値観”が来ている話はコチラで
コーチェラ 2020 のメンツ良すぎない??
もうやばすぎでしょ。初年度でもヘッドライナーとして登場したRATMは青春のバンドだし、なによりTravis Scott、そして現代音楽史で語らずを得ないFranc Ocean…。Jojiも記憶に新しいし、Muramasaもヤバいよね、うんうん。
このフェスが延期になったこと。オーディエンス含めてアーティストも、運営のGoldenVoice含めすべての人が残念がっていると思うのは当たり前のことだと思います。
でも、10月に延期になったということはきっとこのメンツに負けない、あるいは素晴らしいパフォーマンスがオーディエンスを待ち受けていると思うとワクワクが止まりません。
この記事も実は、こんなプレイリスト聞きながら書いてました。※AppleMusic推奨
(Franc Oceanを観た数少ない日本人になりたかった…泣)
そんなこんなで、延期開催(あくまで予定)となってしまったコーチェラですが、Youtubeライブでも生でも観れる日を待ちながら、またの記事で。
終