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ホテルワーク体験記・河口湖観桜編

私は時折、数日間自宅を離れてホテルワークをしている。
ほんのり旅行気分も味わえ、普段と異なる環境で仕事ができるので、たまの気分転換には最適なのである。

これはいくつかの場所でホテルワークをしてきた中で、良かったと思う場所について取り上げていくシリーズである。

今回は桜咲く富士山の麓でホテルワークを行った体験記だ。

今回のオフィス

今回チョイスしたのは、富士山の麓、山梨県は富士河口湖町のホテルレジーナ河口湖である。

公式HPより

私が河口湖でホテルワークをするのは2回めだ。
都心から程よくアクセスが良く、程よく観光地で、温泉があり、気候も良いので今回2度めの訪問となったが、このホテルは初めての利用であった。

アクセス

私は都内近郊在住なので、そこからのアクセスの評価になる。
また、私は車を持っていないので公共交通機関でのアクセスを前提としている。

ホテルは富士急行線の終着河口湖駅から、河口湖とは反対方向に20分程度歩いたところにある。

徒歩でもたどり着ける距離ではあるが、駅からは送迎があるのでそちらを使えば良いだろう。夕方に家を出てもたどり着けるという点で、まずまずのアクセスの良さだ。

アクセス:4

部屋

Googleでは四つ星ホテルと出るだけのことはあり、ビジネスホテルと比較しても十分に広さのある部屋だ。

ダブルの部屋を予約していたところ、ツインにアップグレードしてくれたようだった。
しかし、ホテルワークをするのにデスクがない部屋だった。
公式HPで部屋の間取図を確認したときには確かにあったのに、ないのは困る。

公式HPより

テレビの横スペースでできなくはないのだが、せっかくなので、デスクがある部屋に変えられないか聞いてみた。
しかし、デスクがある部屋、というのがなかなか伝わらなかった結果、最終的になぜか追加料金を払ってもっと広い和洋室にアップグレードされることとなった。

正直言って1人にはオーバースペックではあったが、仕事する上で問題はないので、アップグレードすることにした。

和室自体は一度も使わなかったが、椅子の高さを調節するのに座布団が役に立ったので結果オーライだ。

そしてこのホテル最大の売りは眺望と言えるだろう。
全室のベランダから富士山を眺めることができる。

仕事の合間に、またつまらない打ち合わせの最中に、幾度となくベランダに出ては雄大な富士を眺めてリフレッシュを図ることができたのはポイントが高い。

それはそうと、「(仕事用の)デスク」のことをなんと呼べばホテルスタッフに伝わったのだろうか。未だに謎である。

部屋:4.5

価格

1泊あたりの値段は7,150円であった。(アップグレードしたので実際には+1000円だが)
食事はつかないものの、この広さの部屋がこの価格であれば十分にコスパが良いと言えるだろう。

価格:5

風呂

このホテルには1Fに温泉大浴場がある。

公式HPより

露天風呂こそないが、広々とした浴室は仕事の疲れを癒やしてくれる。
併設のサウナは現在使用が休止されていた。

今でこそ一大温泉地として多くの温泉宿を持つ河口湖であるが、実は温泉が湧いたのは1994年と最近のことらしい。
無味無臭なのであまり温泉感がないが、冷え性や筋肉痛の他疲労回復の効能もあるそうだ。

風呂:4

食事

ホテルにはレストランがついており、夜は高級懐石、朝はバイキングを楽しむことができるそうだが、私は素泊まりプランで予約したため利用はしなかった。

平日でもそれなりの客の入りがあったようなので、ゆったりと食事がしたければ選択肢に入れて良いかもしれない。

また、湖からは離れているものの、交通量の多い道路に面しているため、近くに飲食店の選択肢は多い。

山梨らしく、名物のほうとうで素朴なスープとたっぷりの野菜を楽しむのも良いし、

おとなり富士吉田の名物である吉田うどんの圧倒的なコシを楽しむのもよいだろう。

ご当地麺に飽きたときのために、僕らの丸亀製麺があるのもポイントが高い。

食事:4.5

周辺環境

食事処だけではなく、スーパーやコンビニにも事欠かないのが利点である。
ホテルワークで滞在する場合は飲み物や軽食などを買い込んで部屋にこもるので、これはとてもありがたい。

特に道路を挟んで向かいにあるショッピングセンターBELLにはスーパーやフードコートが入っているので、ここで買い出しをすれば概ね事足りる。

ご当地ビールやワインなども手に入るので夜の愉しみに買い込んでおくのもよいだろう。

また朝食は近くのパン屋で買っておいたのだが、中々に美味しかったので、同じように素泊まりの場合は良い選択肢になるだろう。

周辺環境:5

おまけ

今回のホテルワークに河口湖を選択したのは、桜のためであった。
標高の高い河口湖では、関東の平野部と比較して桜の開花が2週間ほど遅い。
そのため、東京ではとうに散ってしまっていた桜をもう一度楽しむことができる。

私が訪れたのは新倉山浅間公園あらくらやませんげんこうえんだ。

新倉山浅間公園は河口湖から4駅離れた下吉田駅から訪れることができる。
下吉田はロックバンド・フジファブリックのボーカルだった志村正彦の生家に近いそうで、発車メロディーにもフジファブリックの曲が採用されている。

どうせなら発車メロディーは桜の季節が良かったのだが、そうでないものは仕方がない。
自らミュージックプレイヤーを再生して、遠くの街に行ってしまった志村正彦に思いを馳せながら、山道を登っていくことにした。

駅の向こうに見えるのが目当ての公園である。
すでに十分開花しているようだ。

富士浅間神社の鳥居が見えてきたら公園に到着である。

ここから398段の階段をひたすら登っていく。

※写真は秋頃撮影したもの

あらかた階段を登りきると、満開の桜の花が出迎えてくれた。

振り返ると富士山と桜を同時に楽しむことができる。

更に歩みを進めていくと、五重塔が現れる。忠霊塔だ。

大阪・四天王寺の五重塔をモデルに昭和37年に建てられたというこの塔は、明治以降の戦没者が祀られている。
富士山を望むように建てられたこの五重塔の背後のデッキに向かうと、いかにも日本らしい光景を目にすることができる。

列に並ぶこと15分ほど、ようやくデッキに入ってご対面だ。

富士と桜と五重塔である。
ミシュランの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」の表紙にも飾ったこの光景が見たくてやってきたのである。

ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン改訂第4版

河口湖でホテルワークを行うのはこれが2回めであることは先にも述べたが、昨年の秋頃に紅葉の河口湖を訪れた際はデッキが工事中であったので、この景色を眺めることができなかったのである。

そうとは知らずにのこのこやってきた私は、せっかくならばと桜の季節にリベンジすることを誓い、それから半年、最高のタイミングで再訪は果たされたのであった。


最後までご覧いただきありがとうございました。
次回は実験的な記事をお届けする予定です。

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