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はじまりの街・ポルト前篇【ポルトガル紀行 Day7】

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7日目。ゴールデンウイークが終わった夢を見て目が覚めた。
旅行中は仕事の夢を見ることがしばしばある。
以前には、自分のチームが盛大にやらかしたために火消しに走る夢を見た。
あまりのリアルさに、夢で受けた電話の内容は今でもはっきりと覚えている。

こういった悪い夢は、日常の潜在的な不安を夢という形で顕在化させることで、「夢で良かった」と思わせる、一種のストレス発散の側面もあると聞いたことがある。(もちろん程度にもよるのだろうが)
つまり私は寝ながらにして、体力はおろかストレスまで解消してしまったということなのもしれない。きっとそうだ、そう思うことにしよう。

いよいよ旅も終盤、観光はここポルトを残すのみ。
2日間かけてポルトガル屈指の観光都市であるポルトの街を楽しむことに決めた。

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ポルトはこんな街

ポルト(Porto)はポルトガル北部に位置する港町である。その都市圏を含めた人口は約160万人を数え、リスボンに次ぐ同国第二の規模を誇る。
その歴史は5世紀以前までさかのぼり、ローマ帝国時代にはポルトゥス・カレ(Portus Cale:ラテン語で「カレの港」)と呼ばれていた。
そしてこの地で成立した王国の名が、町の名前が転訛してポルトガルとなったとされ、ポルトガル発祥の地とも言える場所である。

その歴史ある街は、「ポルト歴史地区、ルイス1世橋およびセラ・ド・ピラール修道院」として世界遺産にも登録されている。
ポルトの街はポルトガルひいては欧州屈指の観光地としても評価が高く、ヨーロッパ内のBEST DESTINATION(観光地No.1)の栄光にここ10年で3度(2012,14,17年)に渡って輝いている。

ポルトの街はドウロ川を隔てて南北の2つのエリアに分かれる。
多くの見所は北部の歴史地区に集まっているが、南部のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアには、ポルトの名産であるポートワインのワイナリーが集まっている。(厳密には南部はポルト市ではないそうだが。)
私は午前中に北部歴史地区を見た後、午後に南部のワイナリーでポートワインを呑む計画をウキウキで立てていた。

異世界の書店

まず私が一番混むであろうと予想し、一番に向かったのはとある書店であった。

このリブラリア・レロ(レロ・エ・イルマオン)はイギリスの新聞・ガーディアンが選ぶ世界の美しい書店10にも選ばれた、1881年創業の歴史ある書店である。

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