5つの方法で解決!薬が飲み込めない・むせる高齢者の服薬を助けるヒント
1. 薬が飲みにくい高齢者と家族の悩み
「薬を飲むのがつらそう」「錠剤をむせてしまう」「苦い薬を嫌がる」——。
高齢の家族が薬を飲めずに困っている姿を見て、どうしたら楽に飲めるのか悩んだことはありませんか?
少しの工夫で、薬の飲みにくさは改善できます。
この記事では、高齢者が薬をスムーズに飲める 5つの方法 を紹介します。これを知ることで、次のような変化が期待できます。
ちょっとした工夫が、毎日の薬の時間を楽にしてくれます。さっそく具体的な方法を見ていきましょう。
2. 薬が飲みにくいときに起こる困りごと
高齢者が薬を飲みにくい理由はいくつかあります。
「飲み込む力が弱くなっている」「薬の味や大きさが負担になっている」といった理由で、薬を嫌がることも少なくありません。
この状態が続くと、次のような問題が起こることがあります。
ちょっとした工夫で、こうした悩みを減らせるとしたらいかがでしょうか?
薬を飲みやすくする 5つの方法 を紹介します。
3. 高齢者の服薬を助ける5つの方法
① 簡易懸濁で飲みやすくする
錠剤が飲みにくい場合、簡易懸濁法(かんい けんだくほう)を使うことで飲みやすくなります。
簡易懸濁法とは、錠剤を水やぬるま湯に溶かして、液体の状態で服用する方法です。
ただし、薬によっては適さないものもあるため、必ず薬剤師に相談してください。
✅ やり方のポイント
• お湯の温度を調整する → ポットのお湯と水を2:1で混ぜ、55℃のお湯を作ると錠剤が溶けやすくなります。
• 使う道具 → 小さなカップとスプーンがあればOK。薬局でもらえる計量カップがあると便利です。
👉 詳しい手順はこちら(写真付き解説)
② 錠剤をOD錠や散剤に切り替える
錠剤が飲みにくい場合、口の中で溶けるOD錠や、粉状の散剤に変更することで飲みやすくなります。
✅ 切り替えが有効なケース
• 錠剤がのどに引っかかる → 口で溶けるOD錠にすることでスムーズに服用できる
• 苦い薬が飲みにくい → 別のメーカーに変更することで味が改善されることもある
✅ 相談のポイント
• 「飲み込みが難しくなった」
• 「この薬の味が苦手」
薬剤師に困っているポイントを具体的に伝えてください。最適な提案をしてくれます。
③ とろみ剤を使う
水やお茶だけでなく、服薬時にとろみ剤を使うと、薬をスムーズに飲み込めることがあります。
✅ とろみ剤が役立つ場面
• 誤って気管に入るのを防ぐ → むせるリスクを減らせる
• 錠剤が飲みにくい場合 → とろみをつけた液体と一緒に飲むとスムーズ
✅ どこで買える?
ドラッグストアの介護用品売り場で購入できます。一部のスーパーやオンラインショップでも手に入ります。
④ 外用薬(パッチ・湿布)に切り替える
飲み薬が難しい場合、皮膚から薬を吸収する外用薬に変更できることがあります。
✅ 外用薬が役立つ場面
• パーキンソン病・認知症 → パッチ剤が使われることがある
• 痛み止め(鎮痛薬) → 湿布に変更することで、服薬の数を減らせる
✅ 相談時のポイント
• 「薬の数を減らしたい」
• 「飲み込みが難しくなった」
と伝えると、適切な提案が得られます。
痛み止めを使用しているのであれば、痛みの頻度によってお薬を頓服に変更することもできます。
🔗 服薬の数を減らす方法もある
「薬の数を減らしたい」と感じたら、服薬の見直しも一つの方法です。
高齢者は、さまざまな病気の治療のために複数の薬を処方されることが多く、知らないうちに 「ポリファーマシー(多剤服用)」 の状態になっていることもあります。
薬が多いと、飲み間違いのリスクが高まるだけでなく、飲みにくさも増してしまいます。
ポリファーマシーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
⑤ オブラートで味や匂いをカバー
粉薬や苦い薬が飲みづらい場合、オブラートを使うことで、味や匂いを気にせず服薬できます。
✅ 使い方のコツ
• 包んだ後に軽く湿らせる → そのままだと喉に引っかかるため、水で少し湿らせるとスムーズに飲み込むことができます。
• ドラッグストアやスーパーで購入可能 です→ 手軽に試せるので、苦い薬が苦手な方におすすめです。
4. ちょっとした工夫で安心と笑顔を
薬を飲むのが難しいという悩みは、小さな工夫や薬剤師への相談で解決できることが多いものです。
ちょっとした工夫で、大きな安心と笑顔が生まれます。
困ったときには一人で悩まず、ぜひ薬剤師や医師に相談してみてください。