個展のハードル
こんばんは。ZAIROUの大野です。前回に引き続きなぜZAIROUという企画を始めたのかについてです。
前回の記事
(1)個展に来てと言われたけどそこには誰もいなかった
(2)個展をやるのはハードルが高すぎる
(3)アートに限らず職業的なプロ以外趣味を続けていく環境が少ない
(4)素人がアート作品をみても内容がさっぱりわからない
(5)デジタルで作品を見ることはできるけど実物は全然違う
(6)アートでお金を稼ぐにはアート意外の業界からお金を引っ張ってくることも必要
個展はハードルが高いのでは
ハードルが「高い」か「低い」かというのは個人の主観の話です。例えばiPhoneが10万円すると聞いて高いと思う人もいれば安いと思う人もいます。
私は自分で作品を作ったこともないですし、自分で個展を開いたこともないです。ただ個展に行ったことや個展について調べてみたことはあります。
ここで「美術がもっと身近なものになればいいなと思ってる素人」の意見でいうと個展のハードルはやっぱり高いと思います。
そもそもなぜ個展をする必要があるのか
まず職業的な作家として食べていくためにはお金を稼がなければなりません。お金を得る方法はいくつかありますが、①作品を販売する②仕事の依頼を受けて作品を提供する③研究者や講師になる などがあります。どのケースでもある程度の知名度や実績が必要になります。では知名度や実績を得るにはどうしたらよいかというと①賞を受賞する②SNSフォロワーなどファンを獲得する③個展や企画展に参加する などがあります。
そのため個展を開催する=即現金収入が入るという構造ではなく、より大きなステージにいくためのステップアップの意味合いのものが多いと思います。
費用面の負担
まず場所代です。銀座の有名なギャラリーだと何十万円の世界です。そして画材代や画廊に行くための交通費、在廊期間中はその場にいることが多いので仕事にいったりアルバイトをする時間も減ります。
時間の負担
ギャラリーのopenからcloseまでいると結構長い時間になります。人がこないのはものすごく疲れますし、人がたくさん来ると結構気疲れします。
集客の負担
グループ展とは違って自分から動いて人を呼ばないと人は来てくれないのでポスターやチラシを作ったりSNSで宣伝したりとやることがたくさんあります。
ただこういうこを乗り切って個展ができる人はその分「本気度」がしっかり伝わって影響力のある人の目にとまったり良い繋がりが生まれていくんだと思います。
美術に限らずですが
ハードルがあることで良い結果が生まれるものもあります。しかし世の中にあるもの全てがハードルだらけじゃなくてもいいと思うんです。
陸上の大会では50m走も棒高跳びもリレーもあります。障害物競走しかない陸上大会は嫌ですよね?(個人的に障害物競走は本当に無理でした。余談ですがエスカレーターの一歩目の足の踏み場に苦労するタイプの人間です。)
というわけで
ZAIROUでは個展をするのはハードルが高すぎるけど、何かしらの形で美術に関わる人を増やしたいんです。なので費用面の負担を減らして、時間の負担を減らして、集客の負担を減らせるような仕組みをつくりました。
(第三回に続きます)