The GORK 29: 「ファンキー・モンキー・ベイビー」
29: 「ファンキー・モンキー・ベイビー」
「君の所長さんは、煙猿にかなり肉薄していたようだな。煙猿は、一時期この国で半島のスパイもやっていたようだ。そこまで調べ上げている。私が、こうやって短時間のウチに煙猿にたどり着けたのは、所長さんの足跡をたどってのことだ。」
剛人さんは、そう言ってくれたけど、僕にはそれが慰めの言葉のように思えた。
あの憎めないけれど、探偵としての実力は今ひとつの所長が、半島がらみの男の身元に、そうやすやすと調査の手を届かせられるとは思えなかった