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79【財務コンサルタントのコンテンツ(前編)】地方在住経営コンサルタントの思索

写真は倉敷市矢部にある日差山から南西方面の眺望です。こちらにある日差寺は古くから毘沙門天が、岡山市内の商家を中心に信仰されています。

はじめに


今回は、地方における年商10億円規模までの中小、零細企業向けの財務コンサルタントという仕事。つまり弊社のコンテンツを少し踏み込んで説明し、仕事に対するイメージを膨らませていただけたらという思いで書きます。全て実際の活動体験に基づくものです。前編と後編に分けます。もし良ければお付き合いください。

ブレてはならない起点:クロスSWOTと経営計画

伝統的フレームワークから戦略を抽出した、原理原則に基づいた経営計画書を策定する。ここを起点にコンサルテーションが始まります。この点がブレることは無いですし、決してブレてはならない点でもあります。

この計画書策定過程で企業内にある情報が可視化され経営者の意思決定の客観的材料が増え、経営に一貫性を持たせることが大きな効能です。弊社の場合は、ある意味中小企業の生命線を握る金融機関に対して国が指し示す、非財務項目も重視して融資を行うようにとの趣旨である「事業性評価」に基づく内容になっています。一つのキモ的部分は俗に言う5W2h以上の細かさで記載した「アクションプラン」を設定することにあります。これで、計画が絵に描いた餅に成り下がってしまうことを防いでいます。

「なんでもあり」状態の無秩序な状態から「経営計画」という経営の基準を設定することにより

①経営者の意思決定が根拠を持ってしやすくなる。
②スタッフと共有することで自らの業務の意義がわかる。
③経営者とスタッフが施策の成功と失敗検証できる。

などの効果を得ること可能になります。

計画策定から次の段階へ


経営計画といういわば、経営者との共通言語を作ることで、はじめて円滑に経営に対してお互いが積極的且つ密に議論をできる状態になります。

私自身もかつて中小企業の経営者を7年間していたことから、経営者ゆえに抱く、日々の「モヤモヤ感」に共感することができます。

どういうことかというと、まず「わからないことがわからない。」「何からどういうプロセスで手をつけていけば良いのかわからない」「意思決定の判断基準がブレているのではないか?」という様々な種類の不安に襲われます。

経営計画で体系的に社内の情報を可視化し、紙に落とし込む作業で一連の不安の原因が明確化され、前向きな経営者は特に課題解決のために行動してやろうと、経営への情熱が再燃してくるという光景を幾度となく見ることができました。これはコンサルタントとしてこの上ない喜びの一つです。

業種ならではのニーズにも応える

民間工事を担う建設業の顧問先が複数あることが私の顧客層の特徴と言えます。企業規模とエリア(岡山県と隣接県までというイメージ)を絞って集客しているからこそ、地域に根差した企業同士の案件キャッチボールの中継者という立ち位置が可能であります。

コンサルタント×エージェント(強めに言えばブローカー)

というハイブリッドな形態これこそが、私のUSPと言えます。

建設業は非常に幅が広く、極論、元請け企業がどこであろうと金額で対応できる企業があればたいていの工事をカバーできます。つまり、たいていの種類の工事のニーズを拾うことができれば、仕事を紹介できるということです。顧問先間や私の属人的繋がりから派生した工事は紹介し、顧問先の営業代行のニーズも担っております。

これは私が営業畑出身というキャリアによる点が大きいですが、ヒアリング能力ときちんとした人脈をエリアで形成しておきさえすればどなたでも可能ではないかと考えます。

忘れてはならない姿勢

自分にしか出せないオリジナルの価値の追求がこの仕事の醍醐味であると感じています。そして、自分にしか出せないオリジナルの価値を提供し、顧問先に満足いただき、更に業績を向上させていくという本来の成果を得ていただくことを喜びとし、次の活動を進めていくという好循環にやっとなりつつあるのが現在地の弊社であり私です。

最後に予告編ではありませんが、後編は各論的に具体的なニーズの種類と行っているコンサルテーションについて書きます。

お困りごとの種類は果たして財務なのか?という分野も含まれます。私は当然だと思っています。なぜならば、企業毎で不足するリソース、弱みも千差万別だからです。

①営業部長的な動き・・・トップ営業のプロセス管理と外部との連結
②経理部長的な動き・・・借入の再編と経理体制の改良
③経営企画部長的な動き・・・施策の優先順位設定とリソースの配分協議
④総務部長的な動き・・・人事、採用教育体制の構築と内部体制の強化

財務コンサルタントといっても全方位で対応できなければ、年商10億円規模までの中小、零細企業において全体最適につながる経営改善は難しいので、専門外であっても意欲的に知識を吸収し、挑戦心を持ち続け行動していかねばなりません。画一的なコンテンツでは無いので内容が全く同一の企業は存在しません。コンサルテーションの守備範囲はある意味、ゴールデングラブ賞受賞レベルの外野手並みに広くなくてはなりません。笑

まとめ

・クロスSWOT分析を起点とした根拠ある経営計画策定がコンサルテーションの始まりである。

・経営計画策定で企業内の情報が可視化され、経営者と対話する共通言語となる。

・年商10億円規模までの中小、零細企業向けの財務コンサルタントはオリジナルの価値を提供しつつ、己の守備範囲を広げる努力も継続していかねばならない。
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株式会社なかむらコンサルタンツ

代表取締役 中村徳秀

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