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第55話 Python財務分析入門❷ChatGPTとの連携
プログラミング初心者向けに、GoogleColabのエッセンスを解説するシリーズ第2回です。前回はColabとPythonの関係性(やや強引に言えばゲーム機とゲームソフト)や、Colabの動かし方などをわかりやすく解説しました。
そして今回は以下の2点に焦点を当てます▼
・Colabを動かす上での注意点
・ColabとChatGPTの連携
前半は、Colab初心者がつまずきがちな「Colabの記憶」について。そして後半は、ChatGPTを活用したコードの効率的なアップデート方法について解説します。Python×財務分析に挑戦したい方はぜひご覧ください!
■想定読者
第54話 Python財務分析入門❶GoogleColabの基本を読み、Colabの動かし方をなんとなく掴んでいる方
それでは本編スタートです▼
Colabを動かす上での注意点
初めてColabでのプログラミングに挑戦すると「NameError: name 'XXX' is not defined」といったエラーを目にすることが少なくありません▼
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NameError: name 'c' is not definedエラーが発生している様子
これは、Colabが「変数"c"なんて知りません。Colabが記憶していないものを勝手に使わないでください」と言っています。このエラーはColabを上から順番に実行せず、いきなりこのセルを実行した際に発生します。逆に言えば、事前にcの値を記憶させていればエラーは出ません。
Colabはコードセルを実行する(「▶︎」ボタンをクリックする)ことで、そのコードセル内で定義した変数を記憶してくれます。例えば、先ほどエラーが出たセルも2つ上のコードセルを先に実行しておけばエラーは発生しません▼
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前回のnoteで「Colabを動かす際には上から順番に実行ボタンをクリックすることが重要」と解説しましたが、まさにこの未定義エラーを回避するためです。
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Colabを動かして「NameError: name 'XXX' is not defined」エラーに遭遇した際には、そのセル内で使用予定の変数がそれより前のセルで定義されているか?それを事前に実行したか?を確認しましょう。
やや余談ですが、このように変数を数珠繋ぎにして処理内容を拡張していくことがプログラミングの基本であり、本質だと感じています。
要するに、Colabではセルを上から順番に実行する(順番に記憶して次の処理を行う)ことが基本となります。
ただ、Colabは"ユーザーがセルを実行することで新しく覚えたこと"をいつまでも保持できるわけではありません。基本料金無料で利用できる代わりに、ユーザーには以下の2つのルールが課せられます▼
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