第32話 財務スクリーニング❶Pythonとエクセルは何が違う?
Pythonを使って財務スクリーニングに挑戦するシリーズです。
財務分析ゼミで提供中の上場企業データセットから、決算月・会計基準・ROE・ROICなど自分の好きな条件で企業を抽出するPythonツールをこちらで開発しましたので、ゼミメンバーの皆様にそのツールを自由自在に使えるようになって頂くことが本シリーズの目的となります。
具体的にはPythonの基礎やエクセルとPythonの違い、財務スクリーニングで企業を絞り込む際の重要ポイント等をわかりやすく解説します。その結果、以下の財務スクリーニングPythonツールを毎日の業務などで活用できる、自分でカスタマイズできる状態になっていただきたいです▼
Pythonの基礎さえ身につければ、上記ツールを駆使して約3,700の上場企業から自分の好きな条件で効率的に企業を絞り込むことができます。
就職先や転職先企業の財務状況の比較や、競合他社と比較した自社財務の強み弱みの解析など、様々なシーンで重宝するでしょう。
そんな方に特におすすめのシリーズです。この機会にプログラミングによるデータ分析スキルを身につけてみませんか?
■このシリーズでわかること
・Pythonとエクセルの違い
・Google Colaboratory(Python)の初歩的な使い方
・財務スクリーニングを実行する上で押さえておくべきポイント
■分析材料
・最新財務データセット
・財務スクリーニングPythonツール
今回はPythonの基本に焦点を当てるため、中級者以上は読み飛ばし推奨&ツールで遊んでいただくのがおすすめです。それではよろしくお願いします。
❶ Pythonとエクセルの違い
Pythonの基礎を解説する前に、まずはエクセルとの違いを簡単に説明させてください。ザイマニはPythonとエクセルの代表的な特徴を以下のように認識しています▼
何千何万行もの大規模データを扱う際に、意図せずエクセルがフリーズしたという苦い経験に心当たりはありませんか?Pythonでの処理はデータ数にそれほど影響を受けず、スムーズに分析できるのが強みの1つです。
また、Pythonは拡張機能が豊富であり、各種グラフや第31話で登場したサンキーダイアグラムなど独自性の高い分析や資料制作にも適しています。
加えて、ザイマニが愛用しているGoogle Colaboratory(グーグルコラボラトリー、以下Colab)というツールは、Chromeなどブラウザ上でPythonを実行できる無料サービスです。自分のPCにPython環境を構築する必要はなく、GoogleDriveなどと同じように、Googleアカウントさえあればすぐに使い始められます。
エクセル(Microsoft 365)は本レポート執筆時点では月額数千円のライセンス契約が基本となっているため、料金面でもPythonに軍配が上がりますね。
一方で、一般的なビジネスシーンにおいて使いやすい・わかりやすい・共有しやすいのはエクセルです。ビジネスマン同士でのエクセルでのデータ共有や関数の確認、データの検算なら朝飯前ですが、Pythonコードを送られてきても困る、といった方は少なくないでしょう。
ただ、Pythonでのデータ分析結果はGoogleDriveにcsv、エクセル、スプレッドシートいずれの形式でも保存できるため、データ共有のしやすさについては大差ありません。
加えて、迅速な処理速度や独自性の高いグラフ描画など、上述したPythonならではのメリットも享受できるため、ビジネスマンならPythonでもデータ分析ができる選択肢を持っておくのがおすすめです。
では、全くの初心者がPythonを使い始めるにはどうすればよいのでしょうか?ここで先ほど紹介した「ブラウザ上でPythonを実行できる無料サービス」Google Colabが登場します▼
❷ 今回使用するGoogle Colabを保存
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