第28話 自分株式会社の財務分析術❶CFOが管理すべき3つの数字
上場企業の財務分析が得意でも「自分の家計状況はあまり把握できていない」そんなビジネスマンは決して少なくありません。
本シリーズ「自分株式会社の財務分析術」はそのような方に向けたコンテンツです。財務分析の観点(CFOの視点)で効率的に家計状況を掌握&改善する方法など、一生続く家計管理の重要ポイントを凝縮してお届けします。
全3回のシリーズを予定しており、各回の概要は以下の通りです▼
本シリーズの独自性
本題に入る前に、本シリーズの独自性(強み)について紹介させてください▼
以下で提案する分析術は、節約など支出の削減を目標とする家計簿的なアプローチではありません。(少しだけネタバレすると)バランスシートの純資産額に各個人の目標値を設定し、そこから逆算するトップダウンでのアプローチとなります。
また、具体的なデータ入力及び各指標値の確認は、基本的に年1回を推奨しています。もちろん月次など、より短いサイクルで分析することでより正確に現状を把握できますが、一般的な会社員の場合、毎月の収入額が急激に増減する機会はそれほど多くないため、年に1回(特定月の収支 or 年間平均値)での分析で十分だと考えています。少なくとも家計簿のように毎日記録する必要はありません。
実際のデータ入力及び家計の見える化にはザイマニが開発したエクセルテンプレート「KAKEI|家計」を活用します。具体的なアウトプットイメージがこちら▼
以上が本シリーズの独自性となります。年末年始など、時間の取れるタイミングで自分株式会社の財務分析に挑戦してみませんか?年に1回、経営状況を確認して家計運営の舵を取りましょう。
前置き|あなたは自分株式会社のCFO
このnoteを読み進めている方は、各家庭のお金の管理を担当している方が多でしょう。普段、職業欄に記入する肩書きは「会社員」や「主婦」といったものかもしれませんが、各家庭の家計管理者は、企業で言えばCFO(最高財務責任者)に他なりません。
自分がCFOであると認識することで「どうすれば自分株式会社の売上を伸ばせるだろうか?」「なぜ今季は通信費がこんなにも高いのか?」といった疑問に真摯に向き合えるようになります。月並みではありますが、CFOの立場で責任感を持って家計をドライブすることが家計管理の第一歩と言えるでしょう。いつまでも経理担当社員の感覚では上手くいきません。
やや話が脱線してしまいますが「CFOという立場から様々な意思決定を遠慮なく実行できること。そして、自分の意思決定による改革が決算にすぐに反映されること」これこそが家計管理の一番面白いポイントです。自分株式会社の決算をどんどん良い数字にしていきましょう。
ただ、家計管理において「良い数字」とはどのような数字なのでしょうか?まずは良い数字を考える上で必要となる家計管理の目的について認識を共有しておきましょう。企業会計と対比しつつ解説します▼
家計管理の目的
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